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撮っておきの音楽家たち|マルティン・ガルシア・ガルシア|林喜代種

マルティン・ガルシア・ガルシア(ピアニスト)
Martin Garcia Garcia, Pianist

2022年6月3日 東京オペラシティコンサートホール
Photos & Text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

マルティン・ガルシア・ガルシアは2021年第18回ショパン・コンクールで第3位入賞を果たしたスペイン出身のピアニストである。この2021年第18回ショパン・コンクールでは日本人ピアニスト二人が入賞するなど話題の多いコンクールであった。ガルシア・ガルシア初来日演奏会ではショパン・コンクールの熱気と意気込みを感じさせるオールショパン・プログラムで挑み、コンクールの雰囲気を十分に漂わせた。大きな身体から安定したテクニックをもって繊細な音楽を発し聴衆を完全に魅了した。アンコールはショパン、ラフマニノフ、リスト、モンポーなど6曲。
マルティン・ガルシア・ガルシアはスペインのヒホン生まれ。5歳からピアノを始め、ナタリア・マズーン、イリヤ・ゴルドファーブに学ぶ。レイナ・ソフィア音楽学校を卒業。ソフィア女王から最優秀学生賞を受ける。またニューヨークのマスネ音楽院で修士号を取得する。2021年7月クリーブランド国際コンクールに優勝。そして2021年10月ワルシャワで開催されたショパン・コンクールで第3位と最優秀協奏曲特別賞を受賞。現在はニューヨークに在住している。著名なピアニスト、ジェローム・ローズに芸術的訓練を続けて学んでいる。またウラジミール・クライネフやドミトリー・アレクセーエフ、ディミトリー・バシキロフ、ホアキン・アチューカロ、タチアナ・コープランド(セルゲイ・ラフマニノフの姪)等のピアニスト、音楽家から高い評価を受けている。使用楽器はショパン・コンクールでも話題になっていたイタリアのピアノ「ファツィオリ」。また今年2022年11月には早くも再来日が決定。

(2022/7/15)