注目のコンサート|2018年6月

♩6/1  大阪交響楽団 第218回定期公演

第5回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクール(2016年)で優勝したカーチュン・ウォンを起用する。すでに世界各地のオーケストラと共演し高い評価を受けるとともに、この9月からはニュルンベルク交響楽団首席指揮者に就任予定。シンガポール生まれで大学までは彼の地で音楽教育を受けたウォンだが、ストラヴィンスキーとラフマニノフというロシアの作曲家を大阪交響楽団とともにどのように魅せるのか。大いに期待したい。
6/1@ザ・シンフォニーホール
http://sym.jp/publics/index/430/#page430_1009_1810

 

 

♩6/2、3、5、6、7 クリーヴランド管弦楽団 「プロメテウス・プロジェクト」(1)〜(5)

クリーヴランド管弦楽団が8年ぶりの来日公演を行う。指揮は音楽監督のフランツ・ヴェルザー=メスト。今年創立100周年の節目を迎えた同団が挑むのが、「プロメテウス・プロジェクト」と題したベートーヴェンの交響曲全曲演奏だ。本拠地クリーヴランドでの上演に続きウィーンへ乗り込み、ここ東京での上演で完結となる。ギリシア神話のプロメテウスと同様に不滅の巨人であるベートーヴェンの音楽を、世界屈指の端正さを誇るアンサンブルがどう磨き上げるか。5日間のツィクルスは当然、「プロメテウスの創造物」序曲で開幕する。
6/2,3,5,6,7@サントリーホール
http://amati-tokyo.com/performance/20110701.html

 

♩6/8 アルテミス・カルテット

紀尾井ホールの<クァルテットの響宴2018>はベルリンを拠点に世界で活躍、間もなく結成30年を迎えるアルテミス・カルテット。古典からコンテンポラリーまで幅広いレパートリーを誇る現代の精鋭である。2016年、第2ヴァイオリンに新たなメンバーを迎え、ジーグルがヴィオラに移行、新スタートを切った。今回は、ベートーヴェン、ヤナーチェク、シューマンを並べたプログラム。弦楽四重奏の最高峰を聞こう。
6/8@紀尾井ホール
http://www.kioi-hall.or.jp/20180608k1900.html

 

 

♩6/8 伊藤亮太郎と名手たちによる弦楽アンサンブルの夕べ

ヤマハホールの<珠玉のリサイタル&室内楽〜弦と弓が紡ぐ馥郁たる響き〜>6月に登場するのはN響コンマスとして活躍する伊藤亮太郎を中心に横溝耕一vn、柳瀬省太/大島 亮va、横坂 源/辻本 玲vcと弦の名手たちが揃う。ドホナーニ、ドヴォルザーク、ブラームスと、三重奏、五重奏、六重奏と名曲を聴かせる。アンサンブルの妙をたっぷりと楽しめる一夜だ。
6/8@ヤマハホール
https://www.yamahaginza.com/hall/event/003150/

 

 

 

♩6/11  東京都交響楽団 第858回定期演奏会

戦後日本音楽史上、最も古典主義的な美意識を持った作曲家・矢代秋雄の傑作を、飛ぶ鳥を落とす勢いのチェリスト・宮田大のソロで演奏する。その矢代を前後から挟むのは言わずと知れたシューベルトとベートーヴェン。約150年を隔てた「古典主義」の諸相を聴くプログラムに心踊らされる。指揮はオレグ・カエターニ。
6/11@東京文化会館
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/detail.php?id=3133&year=2018&month=6

 

 

♩6/12  ロシア・ナショナル管弦楽団

ミハイル・プレトニョフ率いるロシア・ナショナル管弦楽団によるチャイコフスキーの歌劇「イオランタ」(演奏会形式)は日本で滅多に上演されない演目。今回は新国立劇場合唱団も加わって、万全の布陣。愛の本質を問う普遍的なテーマの一幕物オペラで、演奏時間約1時間40分ゆえ、肩凝りせずに楽しめよう。日本の若手ヴァイオリニスト木嶋真優の「セレナーデ・メランコリック」を前菜に贅沢な時間を。
6/12@サントリーホール
http://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=630

 

 

♩6/12  フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮 レ・シエクル 《春の祭典》

新譜のリリースの度にセンセーショナルな衝撃を我々に与えてくれるグザヴィエ・ロト×レ・シエクル。特に、初演から100年の記念年に演奏された「春の祭典」の鮮烈な響きは話題となった。それを遂に日本でも体験することが出来る。今回のアジア・ツアー(日本は1公演のみ)は「バレエ・リュス回顧」とでも呼べるプログラムとなっており、ニジンスキーおよび妹ニジンスカにより振り付けされた作品が演奏される。モダン・オケとの共演でも鮮烈な音楽を創り出すロトが、大編成のピリオド楽器オケを率いてどのような音楽を聴かせてくれるか。
6/12@オペラシティ コンサートホール
https://www.operacity.jp/concert/calendar/detail.php?id=8762

 

 

♩6/13 木下正道作曲作品個展 「季節をめぐる歌たち」

本誌「五線紙のパンセ」にも登場した鬼才・木下正道、待望の個展である。聴こえる音を通じて静寂を聴き、時間の流れの中でその静止を体験する木下の音楽世界が、「季節をめぐる歌」というテーマで開陳される。夏に始まり、秋、冬、そして春、が来るのか、予想外・期待以上の現代音楽との出会いとなろう。
6/13@東京オペラシティ 近江楽堂
http://www.oumigakudou.com/cn26/cn142/pg2863.html
関連記事:五線紙のパンセ
http://mercuredesarts.com/2017/05/13/pensees_kinoshita-1/

 

 

♩6/15 小菅優の「ベートーヴェン詣」2018

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会を成就、CD全集も完成させた小菅優、次なる「ベートーヴェン詣」とし、ピアノ付き全作品を取り上げるシリーズも3年目に入った。今回はチェロ作品で、ヨーロッパを拠点に活躍する実力派チェリスト石坂団十郎と組む。
その第1回はソナタ3曲(1,2,4番)と変奏曲2曲。覇気ある二人がどのようなベートーヴェン像を造形するか、期待大である。
6/15@第一生命ホール
http://www.triton-arts.net/ja/concert/2018/06/15/2624/

 

 

♩6/15 マリオ・ブルネロ

東京文化会館の<プラチナ・シリーズ>第1回は「イタリアの名匠が贈るチェロの旅」と題し、マリオ・ブルネロが登場する。イタリアの響きを身にまとい、高い精神性を備える名チェリストがドビュッシー、フランク、カサド、ピアソラと多彩なプログラムで魅せる。ピアノのこちらも名手、江口玲と繰り広げるラテン世界も楽しみだ。
6/15@東京文化会館 小ホール
http://www.t-bunka.jp/stage/host_10571.html

 

 

 

♩6/15  ディオティマ弦楽四重奏団

1996年の創設以後、新作委嘱初演などを積極的に行い、現代音楽界ですでに確固とした地位を築くディオティマ弦楽四重奏団だが、ベートーヴェンなど古典作品の上演を怠っているわけではないらしい。現在、古典と近代、現代を組み合わせたプログラムを展開中だ。しかも今度の公演では、彼らが昨年フランスで世界初演した望月京の《Brains》を日本で初めて披露する。シューベルト、バルトークの弦楽四重奏曲と合わせ、カルテットの魅力を改めて堪能したい。
6/15@京都・青山音楽記念館バロックザール
http://www.barocksaal.com/concert_schedule/concert20180615.html
関連記事:五線紙のパンセ
http://mercuredesarts.com/2017/08/14/pensees_mochizuki-1/
なお、6/12@横浜みなとみらい小ホールではバルトーク全曲演奏会がある。

 

♩6/16 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第340回定期演奏会

いかにも高関健らしいコンセプチュアルな良プログラム。ベートーヴェンの交響曲、そしてピアノ協奏曲の両「3番」を並べることは意外にも余り多くない気がするが、とは言えこれだけであればさほど珍しくもない。しかし、これら2曲の前にシチェドリンによる『ベートーヴェンのハイリゲンシュタットの遺書―管弦楽のための交響的断章』なる日本初演曲が置かれたとしたら?「遺書」は先の両「第3番」とほぼ同じ時期に書かれたものであり、この「遺書」にインスパイアされて書かれたシチェドリン作品とベートーヴェン作品との関係性によってその事実が改めて顕在化することになるだろう。そこに何らかの外的/内的連関を見出すも見出さぬもそれは聴き手次第。当コンサートで日本デビューを飾る若きロシアのピアニスト、アルセーニ・タラセヴィチ=ニコラーエフにも要注目。
6/16@横浜みなとみらいホール
http://www.kanaphil.or.jp/Concert/concert_calendar.php?date=201806#550

 

♩6/16  仲道郁代プレイエル・リサイタル「ショパンが愛したプレイエル」

活発な活動を展開する仲道郁代が、自身の所蔵する1842年製のプレイエルを携えオール・ショパン・プログラムで臨む。前奏曲からワルツ、エチュードといった小品のほか、バラードを2曲取り入れるなど、ショパン好きにはたまらない内容だ。ただし、使用するのは鍵盤80鍵のプレイエル。普段聞いているピアノとはその響きも、聞こえる印象も大きく異なるだろう。ショパンの生きた時代のピアノが、新たな発見をもたらしてくれるに違いない。
6/16@京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ
https://www.kyotoconcerthall.org/calendar/?y=2018&m=6#key16430

 

 

♩6/16,17  NISSAY OPERA 2018 モーツァルト:《魔笛》

日生劇場は開場55周年記念公演としてモーツァルト・シリーズを実施する。劇場独自の2演目のほか、藤原歌劇団、東京二期会との共催で各1演目、計4演目を上演する。この《魔笛》はその第一弾、劇場単独での公演である。指揮は沼尻竜典、10年以上にわたり、びわ湖ホール芸術監督として多くのオペラ上演で高い評価を受けている。新進気鋭の演出家、佐藤美晴と組んでの舞台となる。歌唱はドイツ語、台詞は日本語で、ノーカットでの上演とのこと。若手中心の歌手陣も期待される。なお本公演は、ニッセイ名作シリーズとして中高生向けに公開が予定されている。
6/16,17@日生劇場
http://www.nissaytheatre.or.jp/schedule/opera2018_mf/

 

♩6/19 大西宇宙 バリトン・リサイタル

武蔵野音楽大学大学院修了後、アメリカに渡り、ジュリアード音楽院終了。2015年よりシカゴ・リリック・オペラのアンサンブル・メンバーに加わり、多くの舞台経験を積んでいる。また日本でも毎年リサイタルを行い、成長ぶりを披露してきている。この日のプログラムは、ラヴェル、フィンジ、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフの歌曲を前半に、プーランク、モーツァルト、ベッリーニ、コルンゴールド、チャイコフスキーのオペラ・アリアを後半にという構成。フランス語、英語、ロシア語、イタリア語、ドイツ語と5つの言葉を歌い分ける。32歳の伸び盛りのバリトン、これからの活躍を期待しながら楽しみたい。
6/19 浜離宮朝日ホール
https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=665

 

♩6/20  中嶋朋子が誘いざなう 音楽劇紀行|第5夜

Hakuju Hallの<中嶋朋子が誘う音楽劇紀行>は〜バロック・オペラからミュージカルへ ~音楽劇の歴史を追うシリーズ(全6回)。その第5夜はオペラ界のコメディエンヌとして光る鵜木絵里、幅広いレパートリーを誇る大槻孝志、カウンターテナーの藤木大地、端端正かつコミカルなバリトン加耒徹端正、それにマルチ・アーティストのサラ・オレインという顔ぶれで多彩なステージを展開する。案内役は女優の中嶋朋子。
6/20@ Hakuju Hall
http://www.hakujuhall.jp/syusai/144.html

 

 

♩6/21 山形交響楽団特別演奏会

山形交響楽団の「さくらんぼコンサート」が今年も行われる。音楽監督の飯森範親の指揮のもと、様々なプログラムで毎年フレッシュな響きを届けてくれるコンサートだ。「アマデウスへの旅」と題して演奏会シリーズを行い、その成果の結実としてモーツァルト『交響曲全集』(日本の楽団初の快挙だった)をリリースした飯森×山響。その全集に含まれていない『オーデンセ交響曲』ではどのような音楽を紡ぐのだろう。進境著しい金子三勇士を迎えたショスタコーヴィチ、ドヴォルザークの傑作『交響曲第8番』も瑞々しい演奏に期待したい。
6/21@東京オペラシティ コンサートホール
https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=648

 

 

♩6/24 ギル・シャハム ヴァイオリン・リサイタル

シャハムの演奏はいつだって新鮮だ。ヴァイオリニストとして全く模範的な技巧を駆使したその演奏は他の誰のそれにも似ていない。では突飛なことをしているのかと言うとそういうことでもない。いわゆる「慣習」というくびきから無縁なのがシャハムの演奏だと感じるが、しかしそれは伝統を打破する、であるとか敢えて違うことをする、という姿勢とは全く違って常にしなやかで肩の力が抜けていてそれはまるで一陣の涼風のようだ。シャハムの天才性はそういうところに端的に現れていると言ってよいのだろうが、しかし「天才」というような物々しいフレーズもまたそぐわない。シャハムとはこういう音楽家なんです、というような落し所に「落ちない」。常に間をすり抜ける。だからシャハムの演奏は極めて一回性が強い。つまり、他の演奏家にも増して実演を聴くにしくはない、ということ。
6/24@紀尾井ホール
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=664/

 

♩6/25 スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団

スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団がレオシュ・スワロフスキーとダニエル・ライスキンの指揮で来日する。定期客演指揮者の任にあるスワロフスキーとの組み合わせは日本で何度も実現しており、すっかりお馴染みになった感があるがスワロフスキーが所謂「お国モノ」を指揮する時のえも言われぬ味は、その度に郷愁を誘うのである。セントラル愛知響、都響など日本の楽団でも好んでボヘミアの作品を取り上げる彼だが、同郷スロヴァキアの楽団との演奏ではまた違った呼吸感、響きが生まれるに違いない。温かな音楽に抱かれよう。
6/25@サントリーホール
http://www.concert.co.jp/concert/detail/1787/

 

 

♩6/26  イノン・バルナタン ピアノリサイタル

アーティスト魂を強く持ったピアニストたちを紹介するトッパンホールの「異才たちのピアニズム」、ピアノ界の新たな道、新たな光を探り、ピアノ音楽の本質を伝える才知との邂逅を求めるシリーズの最終回はバルナタン。イスラエル生まれ、知性、感性、芸術性で高い評価を受ける異才中の異才がどんな音を奏でるのか目が離せない。ドビュッシー、T・アデス、ラヴェル、ムソルグスキーというプログラム。
6/26@トッパンホール
http://www.toppanhall.com/concert/detail/201806261900.html

 

♩6/26 清水華澄 メゾソプラノ<未来の自分へ>

清水華澄の近年のオペラでの活躍はめざましい。2017年11月日生劇場の《ルサルカ》でのイェジババ、2018年2月東京二期会の《ローエングリン》でのオルトルートなどで、音楽的にも演技面でも存在感を示した。そういった充実の中でソロ・リサイタルを開く。プログラムが意欲的。前半はアルマとグスタフ・マーラーの歌曲、後半はストラヴィンスキー、ベルリオーズと根本卓也のカンタータ《臨死船》。イタリア・オペラのアリアのような派手な曲を入れていないところが、<未来の自分へ>という副題につながっているのだろう。楽しみである。
6/26 紀尾井ホール
http://www.nikikai.net/concert/20180626.html

 

 

♩6/26  NHK交響楽団 MUSIC TOMORROW

「ポストモダニズム」はもう古い、もはや「ポスト・ポストモダニズム」の時代であるなどという言葉を聞くこともあるが、今回のMUSIC TOMORROWの鈴木純明、坂田直樹、ジェームズ・マクミラン、コリン・マシューズらはモダニズムか、ポストモダニズムか、はたまたポスト・ポストモダニズムか。しかし「音楽の明日」を担えるのはそれにふさわしい個性と才能の持ち主だけであることは確かだ。彼らにその資格有りや無しや、とくと見極めたい。
6/26@東京オペラシティ コンサートホール
http://www.nhkso.or.jp/concert/concert_detail.php?id=742

 

 

♩6/27 フランチェスコ・メーリ テノール・リサイタル

1980年生まれのメーリ、デビューしたころはロッシーニやベルカントの軽めの役を主に歌っていたが、最近はヴェルディの重めの役に移行してきている。《トロヴァトーレ》のマンリーコ、《二人のフォスカリ》のヤコポ・フィエスコ、《アイーダ》のラダメスなどを、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスやザルツブルク音楽祭といったメジャーな舞台で務めている。発表されているプログラムによれば、前半はイタリア語の歌曲がならぶ、なかでもブリテンの《ミケランジェロの7つのソネット》という選曲は興味深い。後半のオペラ・アリアでは、現在の彼の充実が聴けることだろう。
6/27@紀尾井ホール
http://www.tokyopromusica.jp/concert/concert_20180627.html

 

♩6/29 バンベルク交響楽団 2018年来日ツァー

バンベルク交響楽団が、2016/17シーズンから首席指揮者の任にあるヤクブ・フルシャとやって来る。これまで前任のノット、名誉指揮者のブロムシュテットらと来日して名演を繰り広げた名門が、俊英フルシャとどのような響きを紡ぐか。彼らが選んだ演目は重量級だ。ドヴォルザーク「新世界より」、アヴデーエワを迎えたブラームス「ピアノ協奏曲第1番」は勿論、編成・演奏時間・内容全てにおいて破格のスケールを誇るマーラー「交響曲第3番」が嬉しい。フルシャが就任披露でも選んだ作曲家でもあり、渾身の演奏を期待したい。
6/29@サントリーホール
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=666/
他の公演
6/25@東京文化会館
6/26@サントリーホール
6/28@横浜みなとみらいホール
http://www.kajimotomusic.com/jp/artists/k=157/

♩6/29,30  新日本フィルハーモニー交響楽団 第590回 トパーズ

人間の奥底に潜む感情を引き出す、ベルクの表現主義の真骨頂たる歌劇『ルル』組曲と、『アルテンベルク歌曲集』、それに対してマーラーの愛らしく、子供っぽいとすら言える交響曲第4番、20世紀初頭の2人の作曲家による実に対照的な声楽を並べた意欲を買いたい。ソプラノの林正子がこれらをどのように歌い分け、歌い上げるのかが注目の的である。指揮はアンドリュー・リットン。
6/29,30@すみだトリフォニーホール
https://www.njp.or.jp/concerts/3362

 

 

 

♩6/30~7/3 藤原歌劇団 NISSAY OPERA 2018 モーツァルト:《ドン・ジョヴァンニ》

日生劇場のモーツァルト・シリーズの第2作。こちらは日本オペラ振興会(藤原歌劇団)との共催である。指揮はジュゼッペ・サッバティーニ。テノールとして世界のトップクラスの舞台で活躍していた人であるが、50歳以降は指揮者としての活動を中心としている。サントリーホールのオペラ・アカデミーでは指導者を務めてきた。演出は岩田達宗、日本のあちこちで舞台作りに活躍している。この二人の反応がどのような成果を生むか楽しみ。
6/30,7/01,7/03 日生劇場
https://www.jof.or.jp/performance/1806_dongio/