注目の公演・イベント|2025年11月
🎵11/1 新しい耳「2025〜響き合う20年代」Vol.19〜冬の旅1820s〜
会場:B-tech Japan(虎ノ門)
毎回尖った企画で耳を突っついてくる廻由美子pf主催の《新しい耳》。「2025〜響き合う20年代」の最後に登場するのはステージ常連の松平敬(バリトン)と中川賢一(ピアノ)によるシューベルト『冬の旅』全曲。古典から現代まで、学術の深みからハジけたパフォーマンスまで自在に飛翔する両者であれば、どんな『冬の旅』になるか、ワクワクゾクゾク、シューベルトの美しき狂気に引き摺り込まれること間違いなし、か?
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🎵11/6 ナタリー・デセイ & フィリップ・カサール Farewell CONCERT
会場:東京オペラシティ コンサートホール
ナタリー・デセイとフィリップ・カサールがFarewell CONCERTと銘打って行うコンサート。まず《フィガロの結婚》から女声4人の歌を歌い分ける。オペラの舞台から遠ざかって10年以上が経つが、天性の演技者としての彼女の力量を示してくれるだろう。カサールとの共演で歌ってきた歌曲のリサイタルも100回を越えたという。鳥をテーマとするフランス歌曲のブロック、続くプーランクのモノローグ「モンテカルロの女」、二人の緊密な関係を聴かせてくれるに違いない。プログラム後半は彼女が近年力を入れてきた英語の歌、メノッティ、バーバー、プレヴィンを歌う。
気になるのは、コンサートの宣伝文句「ナタリーの過去と未来をつなぐ、永遠に刻まれる特別な一夜 」。彼女は何にFarewellし、どんな未来を考えているのだろう。
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🎵11/8 transit Vol.21 ボーダン・ルーツ vn
会場:王子ホール
若い才能や未知のアーティストを紹介する王子ホール「transitシリーズ」の21回目に登場は2023年ロン=ティボー国際コンクール第1位、ウクライナ出身のボーダン・ルーツ。初来日の今回はバッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ「シャコンヌ」、グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番、ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタト長調、イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調「バラード」、サン=サーンス/イザイ:ヴァイオリンとピアノのためのワルツ形式の練習曲が並ぶ。同じロン=ティボー覇者の先輩田村響pfと清新なステージが楽しめよう。
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🎵11/9・11/16・2026/1/18 全国共同制作オペラ『愛の妙薬』
会場:11/9(東京芸術劇場)/11/16(フェニーチェ堺)/2026/1/18(ロームシアター京都)
全国の劇場・音楽堂、そして芸術団体が英知を結集し、単館の枠を超えた独創性と高度な水準をもって新たなオペラを創出する──それが「全国共同制作オペラシリーズ」である。2009年度に始動し、野田秀樹演出《フィガロの結婚~庭師は見た!~》(2015年度/10都市13公演)、岡田利規演出《夕鶴》(2021年度/3都市3公演)、野村萬斎演出《こうもり》(2023年度/3都市3公演)、森山開次演出《ラ・ボエーム》(2024年度/7都市8公演)といった話題作を世に送り出してきた。
その最新作として選ばれたのがドニゼッティの《愛の妙薬》。美人で勝ち気なアディーナ(高野百合絵)、彼女に恋する純真な青年ネモリーノ(宮里直樹【東京・大阪】/糸賀修平【京都】)、恋敵となる軍曹ベルコーレ(大西宇宙【東京・大阪】/池内響【京都】)、怪しげな薬売りドゥルカマーラ博士(セルジオ・ヴィターレ)、そしてジャンネッタ(秋本悠希)らが織りなすロマンティック・コメディである。名アリア〈人知れぬ涙〉をはじめ数々の耳になじみのある旋律が、コミカルで少し切ない恋模様を描く。
演出は、ギリシャ悲劇から歌舞伎、現代劇まで幅広く手掛ける杉原邦生(KUNIO)が初めてオペラに挑戦。指揮はベルカント・オペラに精通するセバスティアーノ・ロッリが務める。
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🎵11/11 山澤慧チェロリサイタル 邦人作曲家による作品集第4回『名付けられた音』 福士則夫生誕80年記念
会場:豊洲シビックセンターホール
日本現代のみならず世界現代のチェロ音楽を切り拓いている山澤慧が自らのルーツたる日本現代音楽に挑戦する。福士則夫を中心に彼の畏友池辺晋一郎、彼等より一世代上の三善晃、そして若手高橋宏治を並べたプログラムに興味津々。積み重なっていくもの、流れるものに思いを馳せる。
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🎵11/14・11/15 NHK交響楽団 第2049回 定期公演 Cプログラム
会場:NHKホール
デュトワによるオール・ラヴェル。彼の自家薬籠中のプログラムというだけでなく、N響じたい、ソヒエフはじめさまざまな指揮者とラヴェル演奏を深化させてきた。再び巨匠と相まみえる今、それがどのように反映されるのか。
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🎵11/15 ゾウをのみこんだウワバミの絵
会場:兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホール
マイムのいいむろなおきが創る不思議な世界は一回必ず見るべきだ。
そして、見てしまうと、完全にはまる。
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🎵11/15 イェルク・ヴィトマン(クラリネット)mit 青木尚佳(ヴァイオリン)&笹沼 樹(チェロ)&永野英樹(ピアノ)
会場:TOPPANホール
鬼才ヴィトマンを日本の若手中堅が囲む刺激的かつゴージャスなコンサート。ヴィトマン:ミューズの涙(1993/96)[ヴィトマン、青木、永野]、ベルク:4つの小品 Op.5[ヴィトマン、永野]、ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ[青木、笹沼]、メシアン:世の終わりのための四重奏曲と、ミクロからマクロまで峻烈な音宇宙が見渡せよう。
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🎵11/15・11/16 NISSAY OPERA 2025 マスネ 歌劇『サンドリヨン』
会場:日生劇場
ジュール・マスネの歌劇《サンドリヨン》は、シャルル・ペローの童話『シンデレラ』を原作としている。1895年に作曲完了、1899年に初演されている。《マノン》や《ウェルテル》といった作品ほどの人気はないが、近年では次第に上演機会が増えてきている。この公演の演出・振付は広崎うらん、指揮は柴田真郁、オーケストラは読売日本交響楽団。広崎うらんがどのようなファンタジーを見せてくれるか楽しみにしたい。歌手はダブルキャスト、サンドリヨンが盛田麻央と金子紗弓、シャルマン王子が杉山由紀と山下裕賀、妖精が鈴木玲奈と横山和美と若手が並ぶ。指揮の柴田ともども、若々しい音楽を期待したい。
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🎵11/16・11/23 全国共同制作オペラ『高野聖』
会場:11/16高崎芸術劇場 / 11/23金沢歌劇座
泉鏡花原作、作曲池辺晋一郎、台本小田健也(台本補作/原純)のオペラ『高野聖』(2011年初演)の14年ぶり、高崎と金沢での再演。飛騨山中で道に迷った高野の聖が孤家に暮らす美しい女と出逢っての幻想話で、あちらとこちらを往来する超現実世界を描く。指揮:大友直人、オーケストラは群馬交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢。出演:城宏憲、冨平安希子、今井俊輔、高橋洋介、山海塾他で金沢は坂東玉三郎の語り(高崎は音声のみ)。このところ邦人オペラ初演再演が耳目を引くが、大ヴェテラン10作目の本作改訂版での新たな世界に期待したい。
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🎵11/22〜11/24 室内楽フェスティバル AGIO vol.3
会場:浜離宮朝日ホール
Bunkamuraオーチャードホール × 浜離宮朝日ホール共同企画ORCHARD PRODUCE 2025「宮田大&横溝耕一が贈る室内楽フェスティバル AGIO vol.3」の第3回。室内楽をもっと身近にとのコンセプトで宮田と横溝耕一が発起人となっての3日間。辻彩奈、荒井里桜、南紫音、松田理奈vn 、横溝耕一、鈴木康浩va 宮田大、辻本玲、佐藤晴真、水野優也vc、幣隆太朗cb、阪田知樹pfほか多彩なメンバーでモーツァルト、メンデルスゾーン、シューベルト、ブラームスなど。室内楽にふさわしい晩秋を心ゆくまで味わおう。
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🎵11/27 イゴール・レヴィット ピアノ・リサイタル「世界への窓」
会場:東京建物Brillia HALL 箕面(大阪府箕面市)
完璧なテクニックに幅広いレパートリー。何よりも世界を透徹した眼差しで捉えることから生まれる音楽の深い精神性。その点において当代随一のピアニストとも謳われるレヴィットが、今年のザルツブルク音楽祭でも話題を呼んだプログラムを携え来日する。シューベルトの《ソナタ第21番》に、シューマンの《4つの夜曲》、ショパンの《ソナタ第3番》という組み合わせの根底から見えてくるのは「死」。この究極的なテーマが彼の身体をしてどのように立ち現れるのか。その一瞬をその場で目撃したい。
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🎵11/30 南聡 合唱作品による個展
会場:豊洲シビックセンターホール
鬼才・奇才、南聡の古希を祝した個展が開かれる。音楽という「舞台芸術」のその「舞台性」にフォーカスした数々の鬼作・奇作は実際にその目で聴き・見なければ真の価値はわからないだろう。さあ、いざ会場へ参らん。
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