撮っておきの音楽家たち|亀井聖矢|林喜代種
亀井聖矢(ピアニスト)
Masaya Kamei, Pianist
2022年3月23日(オーケストラ・アンサンブル金沢東京公演) サントリーホール
2022年4月28日 川口リリア・音楽ホール
Photos & Text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)
(公財)川口総合文化センターの「いま、注目のピアニストたち」シリーズの第1回は亀井聖矢。高い技術力と表現力を持つとしてトップバッターに選ばれた。亀井聖矢(かめい まさや)は2001年愛知県生まれ。4歳よりピアノを始める。2019年、第88回日本音楽コンクール第1位及び聴衆賞を受賞。第43回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ及び聴衆賞受賞。第6回アリオン桐朋音楽賞受賞、この賞は以前紹介した谷昂登と同時受賞であった。2022年マリア・カナルス国際コンクール(スペイン)第3位受賞。愛知県立明和高校音楽科を経て、飛び入学特待生として桐朋学園大学に入学。現在桐朋学園大学3年に在学中。2021年ロームミュージックファンデーション奨学生。2022年公益財団法人江副記念リクルート財団奨学生。
2022年3月オーケストラ・アンサンブル金沢東京公演では、川瀬賢太郎指揮でショパンのピアノ協奏曲第1番を快演。ライジングスターと呼ばれるにふさわしいものであった。
4月のリサイタルでは、以下のバラエティに富むプログラムで、力む事無く若さ溢れるピアニズムと確かなテクニックで聴衆を魅了した。
J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
ショパン:エチュード イ短調 Op.10-2
リスト:「ノルマ」の回想(ベッリーニ) S.394
リスト:超絶技巧練習曲 S.139 第4番「マゼッパ」
ベルク:ピアノソナタ Op.1
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 (1931年版)
これまでにブルーノ・レオナルド・ゲルバー、マリア・ジョアン・ピリス、ジャン・マルク・ルイサダ、ディーナ・ヨッフェ等のレッスンを受講。現在上野久子、岡本美智子、長谷正一の各氏に師事。今後日本各地での演奏会が多く控えている期待のピアノ演奏家である。
(2022/5/15)