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撮っておきの音楽家たち|谷 昴登|林喜代種

谷 昴登(ピアニスト)
Akito Tani, Pianist

2019年9月27日 桐朋アリオン音楽賞 日本工業倶楽部
2021年12月23日/2022年1月23日 武蔵野市民文化会館
Photos & Text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

2021年10月第90回日本音楽コンクールピアノ部門第1位および岩谷賞(聴衆賞)を受賞する。18歳、いま採りたての果実のような新鮮さで若さと希望に満ちたピアニストである。
さかのぼる2019年9月桐朋学園が主催するピアノ部門の桐朋アリオン音楽賞を受賞した。高校1年生の時だった。現在は桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)3年に特待生として在学中である。また第1回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際オンラインピアノコンペティション第1位。2020年には令和2年度北九州市民文化奨励賞を受賞。
これまでに東響、東京フィル、広響、新日本フィル、東京シティフィル、北九州グランフィルハーモニー管弦楽団、藝大フィルハーモニー管弦楽団等に招かれ、秋山和慶、岩村力、梅田俊明、齋藤友香里、高関健、山下一史等と共演。現在岡本美智子、鈴木弘尚、永野永子に師事。また霧島国際音楽祭ではエリソ・ヴィルサラーゼのマスタークラスを受講し薫陶を受ける。ロシア留学の計画もあるという。
昨年12月のリサイタルではJ.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集第1巻22番」、ショパンの「子犬のワルツ」、「華麗なる大円舞曲」、「マズルカ風ロンド」、ラフマニノフのエチュード「音の絵」Op.39-5、Op.33-6、「ピアノ・ソナタ第2番」を弾く。今年1月のフレッシュ名曲コンサートでは松本宗利音指揮読響との共演でラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」を演奏、のびのびと新鮮な音楽を披露した。また、第20回浜松国際ピアノアカデミーコンクールで特別賞を受賞し、故中村紘子氏の推薦で「題名のない音楽会」に出演する。4月にもリサイタルが予定されており一段と充実した音楽を聴かせることだろう。

(2022/2/15)