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注目の公演・イベント|2025年9月

🎵 9/5 カルテット・エーレン

会場:東京文化会館小ホール
シャイニング・シリーズVol.18に登場はカルテット・エーレン(弦楽四重奏)。ヴァイオリン:戸澤采紀、島方瞭、ヴィオラ:戸原直、チェロ:佐藤晴真というまさに若手俊英実力派、待望のデビューである。ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.74-1 、ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」と王道プログラム。続々輩出する日本のカルテットにあって、最強間違いなし、ワクワクが止まらない。楽しみ!
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🎵 9/5-7 藤原歌劇団 ヴェルディ《ラ・トラヴィアータ》

会場:新国立劇場オペラパレス
藤原歌劇団の公演、新国立劇場、東京二期会との共演で行われる。指揮には、昨年1月の藤原歌劇団の《ファウスト》で緻密な演奏を聴かせるなど内外での活躍が目立つ阿部加奈子があたる。タイトルロールを務めるのは3人の若手歌手、迫田美帆、田中絵里加、森野美咲。それぞれが個性的な歌唱を聴かせてくれるだろう。アルフレードの笛田博昭と松原陸、ジェルモンの須藤慎吾と押川浩士の安定感も期待できる。舞台は2019年に話題を呼んだ粟國淳の演出の再演。こちらも楽しみ。
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🎵 9/6 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第381回定期演奏会 ヴェルディ《ドン・カルロ》1884年イタリア語版(全4幕・演奏会形式・字幕付)

会場:東京オペラシティ コンサートホール
第2幕第2場と大フィナーレを除く1884年版を採用し、重厚な男声陣と実力派女声陣を配した布陣で、ヴェルディ中期以降の和声的精緻さとドラマ構造を再現する。
高関健(常任指揮者)が東京シティ・フィルとともに手腕を振るう。
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🎵 9/11 梅本佑利 音MAD〜デジタル・マキシマリズムと音楽

会場:横浜みなとみらい小ホール
「アニメ、インターネット・カルチャーと音楽の交差」を謳う。作曲家・梅本佑利をホールコンポーザーに迎え、新作委嘱作品のほか、ベン・ノブトウ、ヤズ・ランカスター、エマ・オハロラ、マティアス・クラネビッター、山根明季子らの作品を並べる。辻彩奈vn、山澤慧vc、高橋優介pf、今井慎太郎erectronicsら気鋭の音楽家たちによる音楽の最前線、要チェック!
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🎵 9/12,22 Ensemble Toneseek 第4回演奏会「前衛音楽と101年目のシュルレアリスム」

会場:豊洲シビックセンターホール他
本誌でも2022年に立ち上げ公演をレビューしたEnsemble Toneseekがアンドレ・ブルトンのシュルレアリスム宣言より101年にちなんでシュルレアリスムに関係の深い日仏の作曲家、武満徹とピエール・ブーレーズの「現代の古典」に挑む。公募作品2作の世界初演も合わせ、予定調和では終わらない出会いを求めたい。
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🎵 9/12-13 日本フィルハーモニー交響楽団 第773回東京定期演奏会

会場:サントリーホール
カーチュン・ウォンと日本フィルのマーラー・シリーズ第6弾は『悲劇的』。カーチュン・ウォンの優れた点は細部の読み直しによるフレッシュな表現と全体の構成力の両立にあるだろう。マーラーの交響曲はいわば大河小説のようなもの、つまり登場人物の造形の面白さとそれらが形作る全体のストーリー。この指揮者の美質が最高に活かされるというわけだ。稀有なマーラーに遭遇できるのは間違いあるまい。
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🎵 9/13 エトワール・シリーズ プラス 金川真弓(ヴァイオリン)Part.1 弦楽三重奏

会場:彩の国さいたま芸術劇場
「エトワール・シリーズ プラス」第3弾に、国内外で脚光を浴びる俊英ヴァイオリニスト、金川真弓が登場。今回挑むのは弦楽三重奏で、ドイツを拠点に活躍するヴィオリスト杉田恵理、NHK交響楽団の首席チェロ奏者辻本玲とのアンサンブル。リゲティ、マルティヌー、コダーイ、シェーンベルクと、いかにも知情意揃った金川らしい攻めのプログラム。実力派の確かな腕と音楽を堪能したい。
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🎵 9/13,15 リッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 ヴェルディ《シモン・ボッカネグラ》

会場:東京音楽大学 100周年記念ホール
東京・春・音楽祭の一環として行われてきている、リッカルド・ムーティのイタリア・オペラ・アカデミー in 東京、今年の曲目は《シモン・ボッカネグラ》。ムーティが指導した指揮研修生による若い音楽家による公演と、ムーティ自身が指揮する本公演2回が行われる。シモン・ボッカネグラ:ジョルジェ・ペテアン、アメーリア:イヴォナ・ソボトカ、ヤコポ・フィエスコ:イルダール・アブドラザコフ、ガブリエーレ・アドルノ:ピエロ・プレッティというキャストは期待できるだろう。昨年の「音楽の友」のコンサート・ベストテンのトップとなった公演と同様、高い水準の演奏を楽しみたい。
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🎵 9/20,22,23,24,26,27 チョン・ミョンフン指揮 ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団

会場:サントリーホール他
2023年3月にミラノ・スカラ座フィルとして初めての名誉指揮者に就任、さらには2027年から3年契約でミラノ・スカラ座の音楽監督―アジア人初―に就くことが決まったチョン・ミョンフン、この初めての連続は大谷翔平か。ところで確か2008年来日時のチョンとミラノ・スカラ座フィル、その際のヴェルディ『運命の力』序曲は忘れ難い。途切れることのない息の長い高貴で静謐なその歌、それはチョンがアシスタントを務め尊敬していたジュリーニを彷彿とさせた。さらに関係が深まっていると想像されるこのコンビ、今年初秋〜秋に来日する海外オケの中でも最も期待できるのではないか。
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🎵 9/21 読売日本交響楽団 第144回 横浜マチネーシリーズ

会場:横浜みなとみらいホール
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🎵 9/25 読売日本交響楽団 第651回 定期演奏会

会場:サントリーホール
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ケント・ナガノが日本の常設オケを指揮するのは1986年の新日本フィル以来とのこと、当然読響とも初顔合わせだ。プログラムは2種、1つ目はシューベルトの『グレイト』をメインとし、前半に野平一郎の『織られた時』4作目となる『横浜モデルニテ』との副題が付された新作世界初演、イタリアのピアニスト、ベネデッテ・ルポをソリストに迎えてのモーツァルト:ピアノ協奏曲第24番。このピアニスト、日本における知名度はさほどないように思われるが(当稿執筆者も名前を知っていた程度…)、それだけにどんな演奏となるか興味津々。そして2つ目はマーラーの『夜の歌』、この作曲家の作品演奏に独特の審美性をもって臨むケント・ナガノだけに一筋縄では行かぬ事態が出来(しゅったい)するのではなかろうか。  

 


🎵 9/23 京都市交響楽団 東京公演

会場:サントリーホール
京響定例の東京公演、常任指揮者の沖澤のどかが登壇。後半のリムスキー・コルサコフ『シェエラザード』はいかにもアラビアンナイトでござい、といった演奏とは一線を画す硬質な名演奏となる予感がする(極端な例を挙げるならチェリビダッケ、最後の来日時に札響を振った際のエリシュカのような)。前半は沖澤が力を入れている女性作曲家の作品演奏、ファランクの交響曲第3番。ルイーズ・ファランク、名前はある程度知られていると思われるが、実際に作品を耳にしたことのあるファンはどれだけいることか。沖澤&京響の実演で聴けるという僥倖。
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🎵 9/24 ジャン=ギアン・ケラス 無伴奏の夕べ ~ROOTS~

会場:王子ホール
圧倒的な押し出しの強さと限りない繊細さを併せ持つチェリスト、ジャン=ギアン・ケラスがトルコの作曲家アフメト・アドナン・サイグンとトルコのピアニスト・作曲家のファジル・サイ、そして日本の細川俊夫を経由して東欧はハンガリーのコダーイ・ゾルタンに至るという雄大にして遠大な無伴奏の夕べを開く。ケラスがいかにしてこの音楽的遠征を果たすのか、是非立ち会いたい。
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🎵 9/24 西村朗 トリビュート・コンサート

会場:東京オペラシティリサイタルホール
先年惜しくも急逝された西村朗の室内楽作品によるコンサートが開かれる。彼の音楽を未来へ続かせるために集まった主に若手の演奏家たちによってどんなニシムラ・ワールドが開けるのか、期待は尽きない。
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🎵 9/27 東京交響楽団 第734回 定期演奏会

会場:サントリーホール
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🎵 9/28 東京交響楽団 川崎定期演奏会 第102回

会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
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合唱付きの声楽作品を振らせると抜群の上手さを発揮するジョナサン・ノット(先日のブリテン『戦争レクイエム』は稀に見る名演であった)、とはいえマタイ受難曲を取り上げるとは意表を突かれた感。東響音楽監督ラスト・シーズンまでノットの挑戦は衰えることがない。幼い頃に少年合唱団の一員として歌った経験はあるが指揮するのは初めて、と語るノット。古典派のモーツァルトやベートーヴェンの演奏傾向からしてある程度予想はつくものの、この指揮者のマタイ、ちょっと読めない。実に楽しみだ。HIP/モダンといった議論を超越した世界が提示されるのではないか。もっとも、古典派以前の作曲家の作品演奏においてはとうにそのような二項対立的な段階は過ぎているけれど、ノットならなにかやってくれそうではないか。