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撮っておきの音楽家たち|マレク・ヤノフスキ|林喜代種

マレク・ヤノフスキ(指揮者)

2018年12月27日 サントリーホール
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

マレク・ヤノフスキが2018年12月のN響のベートーヴェン「第九」を指揮した。ヤノフスキは1939年ポーランドのワルシャワに生まれた。ケルン音楽大学でヴォルフガング・サヴァリッシュに指揮法を師事する。ポーランド生まれのドイツ育ちの指揮者である。ドルトムント歌劇場の音楽監督就任中にオペラ指揮者として注目を集める。以後主要な歌劇場へ次々と客演する。
1990年代以降は集中的にドイツの交響曲のレパートリーに取り組み高い評価をうける。また、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団音楽監督(1984~2000年)。ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団(2001~2003年)の首席指揮者を務める。2002年~2016年までのベルリン放送交響楽団の芸術監督在任中には演奏会形式によるワーグナーのオペラ・チクルスを成功させる。
日本でも近年2014年から「東京・春・音楽祭」で4年にわたりNHK交響楽団とワーグナーの「指輪」チクルスを演奏会形式で共演し高い評価をうける。
2016年、2017年にはバイロイト音楽祭でもワーグナーの「リング」チクルスを指揮している。N響とは1985年以来共演を重ねている。
この「第九」は60分強の演奏時間だった。ヤノフスキは第4楽章でなく第3楽章こそ大事な部分であると語っており、手堅い演奏で楽しむことが出来た演奏だった。ドイツ音楽の真髄をまたヤノフスキの指揮で堪能したいと思う。

(2019/1/15)