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注目の公演・イベント|2023年6月

♩6/1 ロバート・グラスパー@Billboard Live大阪

これまでグラミー賞を3度受賞し、ジャズに限らずライブ・ミュージック全般を変革してきたピアニスト/プロデューサーのロバート・グラスパーが、5月末のBillboard Live東京・横浜公演に続いて、大阪にもやってくる。
編成:ロバート・グラスパー (Keyboards)、バーニス・トラヴィスⅡ (Bass)、ジャスティン・タイソン (Drums)、DJ ジャヒ・サンダンス (DJ)。

6/1@Billboard Live大阪
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14033&shop=2

 

♩6/1 アンサンブル・ノマド第78回定期演奏会”プシュケー・息” vol.1:吹奏の風

「吹奏」をテーマに、管楽器演奏者をフィーチャーしたプログラムのようである。アンサンブル・ノマドのフルート奏者・木ノ脇道元とクラリネット奏者・菊地秀夫のヴィルトゥオージティはもちろんのこと、チューバ奏者・橋本晋哉を迎えての、『チューバ協奏曲-室内楽版』(藤倉大 作・編曲)の世界初演にも注目。

6/1@東京オペラシティ リサイタルホール
https://www.ensemble-nomad.com/コンサート/定期演奏会70-78/結成25周年記念公演-78/

 

 

♩6/1 アイリスオーヤマ クラシックスペシャル2023 パスカル・ヴェロ×仙台フィル

仙台フィルと同オケの桂冠指揮者を務めるパスカル・ヴェロの東京公演はプーランクとベルリオーズの組み合わせ。プーランクの2曲は傑作ながら実演に触れる機会は多くなく、そしてベルリオーズは2016年の同コンビ東京公演以来の再演、より進化/深化した演奏が期待できるだろう。つまり必聴。

6/1@サントリーホール
https://www.sendaiphil.jp/pages/382/

 

 

 

♩6/3 エクス・ノーヴォ A.スカルラッティ《カインまたは最初の殺人》

ヨーロッパでは頻繁に演奏されるけれども日本ではあまり演奏されない作品を積極的に取り上げてきたエクス・ノーヴォが今度はナポリ派オペラで有名なアレッサンドロ・スカルラッティのオラトリオに挑む。アダムとイヴの子どもカインとアベルの純粋な心と嫉妬の物語を堪能してください。

6/3@浦安音楽ホールコンサートホール
https://exnovo.jp/

 

 

 

♩5/28~6/4 Daiwa House presents The Royal Shakespeare Company Production ミュージカル『マチルダ』@梅田芸術劇場

英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが2010年に制作し、英演劇賞ローレンス・オリヴィエ賞7部門、米演劇賞トニー賞5部門を受賞したヒット・ミュージカル。今回は、現地版の演出(マシュー・ウォーチャス)そのままに、日本オリジナルキャストで上演する。

5/28~6/4@梅田芸術劇場
https://www.umegei.com/schedule/1105/

 

 

♩6/7 上原彩子&松田華音 ラフマニノフ ピアノ・デュオ・リサイタル

ロシアのピアニズムの正統な継承者たる上原彩子、松田華音によるラフマニノフ記念年でのオール・ラフマニノフ・プログラム。作曲家20代から最晩年までの傑作をソロとデュオで交互に演奏、その音楽世界の全貌を浮き上がらせる構成となっている。両者のピアニズムの相乗となるデュオは、交響曲並みのスケールを誇る「2台のピアノのための組曲第2番」「交響的舞曲」(2台ピアノ版)だ。超絶技巧てんこ盛り、音楽の応酬のスリルをたっぷり味わえよう。

6/7@サントリーホール
https://www.universal-music.co.jp/matsuda-kanon/biography/

 

 

♩6/8 流転する抽象

渡辺俊哉、松岡貴史、木下正道、と今一番創作力に満ち満ちている作曲家の作品を松井亜希(Sp)、岩瀬龍太(Cl)、近藤圭(Hr)、土橋庸人(Gt)という今一番しなやかな表現力のある演奏家たちが奏する。何が起きるかわからないからこその期待に胸高鳴る。

6/8@日暮里サニーホール
https://peatix.com/event/3527234/view

 

 

 

♩6/8 紀尾井ホール明日への扉 大藤莞爾 チェンバロ・リサイタル

2022年ライプツィヒ・バッハコンクールで16歳の若さで特別賞を受賞した大藤莞爾のデビュー・リサイタルだ。『明日への扉』11年の歴史の中でもチェンバロをフィーチャーするのはこれが初とか。バッハ、クープラン、メールロなどバラエティに富んだプログラム。使用楽器はギタルラ社所蔵ブルース・ケネディ製作ミートケ・モデル。8歳で古楽に出会った新鋭の若々しい演奏を楽しみたい。

6/8@紀尾井ホール
https://kioihall.jp/20230608k1900.html

 

 

 

♩6/9 森谷真理(ソプラノ)&大西宇宙(バリトン)Viva Verdi! III 後期

森谷真理によるViva Verdi!、今回は《運命の力》以後の後期の作品によるプログラム。前回同様、バリトンの大西宇宙とのステージ。二人の重唱は《アイーダ》のみだが、両者の取り上げるアリアは名作ぞろい。会場を熱く盛り上げてくれることだろう。

6/9@トッパンホール
https://www.toppanhall.com/concert/detail/202306091900.html

 

♩6/13  B→C 田原綾子 ヴィオラリサイタル

「B→C バッハからコンテンポラリーへ 253」はヴィオラの田原綾子が登場。すでにソロ、アンサンブルと目覚ましい活躍を見せている若手で、いつもニコニコ向日葵のようなヴィオリスト。西村 朗:ヴィオラのための《アムリタ》(2021)を筆頭に武満徹、梅本佑利と森円花の新作(2022~23、田原綾子委嘱作品、世界初演)を揃える。ヴュータン、バッハ、ノックス、ヒンデミットの定番を挟んでの意欲的なプログラム。とりわけ梅本ら同時代作品をどうさばくかに注目したい。實川風のピアノ、チェンバロとの掛け合いも楽しみ。

6/13@東京オペラシティ リサイタルホール
https://www.operacity.jp/concert/calendar/detail.php?id=15719

 

 

♩6/13 読売日本交響楽団 第629回定期演奏会

クリエイティブ・パートナー鈴木優人率いる読響6月定期は1989年生まれの作曲家アタイール:チェロ協奏曲「アル・イシャー」が注目だ。ソリストにジャン=ギアン・ケラスを迎えての日本初演。アタイールは東西文化融合の独自スタイルで欧州に名を知られるようになった作曲家で、イスラームの1日の最後に行う夜の礼拝に着想を得たという。ベートーヴェン「英雄」とのカップリングで刺激的な一夜となろう。

6/13@サントリーホール
https://yomikyo.or.jp/concert/2022/12/629-1.php#concert

 

 

♩6/14 木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』@穂の国とよはし芸術劇場

2019年に初演された『糸井版 摂州合邦辻』、2度目の再演。浄瑠璃作品『摂州合邦辻』を、糸井幸之介(音楽・演出)と木ノ下歌舞伎のコラボレーションによって現代化。今回の公演では、2020年ヴァージョンのキャストを再結集し、全国5都市を巡演する。

6/14@穂の国とよはし芸術劇場
https://kinoshita-kabuki.org/gappo2023

 

 

 

♩6/14 野村萬斎~狂言への誘い~

狂言、今の日本人にはオペレッタなどより遠い文化。しかしだからこそ飾り立てしない生の人間として接することができるのではないか? 古と現代の邂逅から何が生まれるのか、是非とも実地で体験したい。

6/14@すみだトリフォニーホール大ホール
https://www.triphony.com/concert/detail/2023-01-006292.html

 

 

 

 

♩6/17 村松稔之 カウンターテナー リサイタル 2023 〜 永遠の愛 〜

新国立劇場の《ジュリオ・チェーザレ》ニレーノ役で注目を集めたカウンターテナーの村松稔之のリサイタル、この日のプログラムではブラームス、山田耕筰、團伊玖磨の歌曲が予定されている。この声種の歌手がよく歌う古楽を中心とした曲目でないところに村松の意欲を見ることができる。ピアノは大ベテランの小林道夫。彼の歌曲伴奏での深い経験を聴けるのも楽しみ。

6/17@東京文化会館 小ホール
http://www.camerata.co.jp/concerts_events/detail.php?id=249

 

 

 

♩6/24 小菅優ピアノ・リサイタル

北九州市立響ホールの2023年度の「リサイタルシリーズ」は、小菅優のピアノで幕を開ける。音楽を研ぎ澄ましながら、今それをどのように展開するべきかを深く問い続ける小菅の現在が聴ける貴重な機会と言えよう。今回のリサイタルのテーマの一つと見られるのが「幻想曲」。幻想曲風のソナタとして書かれたベートーヴェンの「月光」ソナタとともに、メンデルスゾーンの幻想曲「スコットランド・ソナタ」が奏でられる。作品の内実を豊かに繰り広げる小菅のピアノが、これらに作曲家が込めた「ファンタジー」をどのように引き出すかが楽しみなところ。これらの「幻想曲」にどのような作品が連なるか(4月末時点で未発表)も興味深い。

2023/6/24@北九州市立響ホール
https://www.hibiki-hall.jp/schedule/2023/recital0624.html

♩6/24,25 シャルル・デュトワ(指揮)新日本フィルハーモニー交響楽団

昨年6月におけるデュトワの新日本フィル客演はこのオケから目覚ましい色彩感を引き出して圧巻であったが、早くもこのコンビの再共演が実現。ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ベルリオーズというデュトワ十八番のレパートリーだけに期待は大いに膨らむ。

定期演奏会#650〈トリフォニーホール・シリーズ〉
6/24@すみだトリフォニーホール
https://www.njp.or.jp/concerts/230624
定期演奏会#650〈サントリーホール・シリーズ〉
6/25@サントリーホール
https://www.njp.or.jp/concerts/230625

 

♩6/25、27 マルク・ミンコフスキ(指揮)東京都交響楽団

0番、3番に次いでミンコフスキが都響で取り上げるブルックナーは第5番。この作曲家の交響曲の中でもひときわ堅固な構築性を持つこの作品とミンコフスキのスタイルは一見正反対にも思えるが、きっと今まで聴いたことのないような演奏が現出するに違いあるまい。

第977回定期演奏会Cシリーズ
6/25@東京芸術劇場
https://www.tmso.or.jp/j/concert/detail/detail.php?id=3656
第978回定期演奏会Bシリーズ
6/26@サントリーホール
https://www.tmso.or.jp/j/concert/detail/detail.php?id=3657

 

♩6/25〜7/1 山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団来日ツァー

今年4月に首席指揮者に就任した山田和樹率いるバーミンガム市交響楽団の来日ツァー。ラトル、ネルソンスらに鍛えられたオーケストラの響きとともに、ソリストに樫本大進を迎えてのブラームス:ヴァイオリン協奏曲、チョ・ソンジンを迎えてのショパン:ピアノ協奏曲第2番を聴かせるプログラム。お国ものエルガーの他、没後80年記念年のラフマニノフの組み合わせだが、それぞれの味わいと堂々たる演奏を聴かせてくれることだろう。

6/25~7/1 神奈川、東京、熊本、兵庫、石川、愛知の各地
https://www.japanarts.co.jp/concert/p2011/
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=29140008

 

 

♩6/28 フランチェスコ・メーリ プレミアムコンサート

イタリア人テノールの第一人者といえるフランチェスコ・メーリによるソロ・コンサート。マスネ、ビゼーというフランス・オペラと、ヴェルディ、ジョルダーノというイタリア・オペラからのアリアが予定されている。充実した声、歌唱が期待できる。

6/28@東京オペラシティコンサートホール
https://concertdoors.com/post_concert/meli_premium/

 

 

 

♩6/30 アンサンブル プリンチピ・ヴェネツィアーニ Poesia Amorosa イタリアの詩人と17世紀の音楽

ペトラルカ、タッソなど17世紀のイタリアの詩人を軸にその時代の音楽を読み解くこのコンサートは、上野訓子と笠原雅仁を中心に、パリで結成されたアンサンブルによるもの。普段、京都で回を重ねているこの団体を東京で聴ける貴重な機会をお見逃しなく。

6/30@豊洲センターシビックホール
https://principivenetiani.blogspot.com/