Menu

注目の公演&イベント|2024年3月

♩3/1 Goto with Hemmi Quartet 振動する世界の春に

ピアニスト・作曲家の後藤國彦が、現代音楽のスペシャリスト辺見康孝をリーダーとして2018年に本格始動したへんみ弦楽四重奏団と組んだ。曲目はクープランから伊福部昭を経て後藤自作自演、そしてショパンのPf協第1番の編曲版が並ぶ。となると副題「振動する世界の春に」に重ねた意味も気になる。異色に異色を連ねるこの挑戦に是非立ち会いたい。

3/1@MUSICASA
https://clouddesign.main.jp/key/

 

 

♩3/1 脇園彩 メゾ・ソプラノ リサイタル ~Aya Wakizono Sings Rossini~

今、海外で活躍している日本人歌手といえば、まずこの人の名前が挙がるだろう。ロッシーニのオペラの主役をさまざまな劇場で歌っているほか、ドニゼッティやベッリーニでも評価は高い。その彼女が得意のロッシーニでリサイタルを行うというのだから、これは聴かねばならない。曲目も《セヴィリアの理髪師》《チェネレントラ》といったおなじみのものはなく、今年の夏のペーザロのロッシーニ・フェスティバルで歌う予定の《ビアンカとファッリエーロ》や、《湖上の美人》などからが予定されている。新たな地平を目指して進む彼女の歩みを確かめたい。

3/1@紀尾井ホール
https://www.amati-tokyo.com/performance/2312041000.php

 

♩3/1,2,3 新国立劇場オペラ研修所 修了公演 フランシス・プーランク 《カルメル会修道女の対話》

新国立劇場のオペラ研修所の研修生が3年間の課程を修了したことを示すための公演。この3月に修了する第24期生を中心に、第25期、第26期の研修生のほか、過去の研修所修了生の賛助出演を得る。毎年この時期に行われており、オーケストラとの共演、演出も付く本格的な上演である。今年の演目は、プーランクの《カルメル会修道女の対話》。舞台に立つことが歌手としての成長に大きく寄与することを考えると、研修生にとって大切な機会といえるだろう。

3/1,2,3@新国立劇場 中劇場
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/dialogues-des-carmelites2024/

 

♩3/2 Just Composed 2024 in Yokohama -現代作曲家シリーズ-究極の時間、究極の空間

気鋭の作曲家と演奏家陣が組んで繰り広げる現代音楽シリーズ、今年はエレクトロニクス作品などで正に気を吐いている作曲家・北爪裕道を、Vc山澤慧とエレクトロニクス有馬純寿が迎える。究極の時間空間の只中に身を置きたい。

3/2@横浜みなとみらいホール小ホール
https://yokohama-minatomiraihall.jp/concert/archive/recommend/2024/03/2777.html

 

 

 

♩3/2、3 びわ湖ホールプロデュースオペラ R.シュトラウス《ばらの騎士》

昨年4月にびわ湖ホール芸術監督に就任した阪哲朗。ドイツやウィーンでのその豊富なキャリアを活かし、昨秋にはすでに《こうもり》を振るなど得意とするドイツ・オペラの上演に積極的に取り組んでいる。その彼がびわ湖ホールプロデュースオペラとして最初に選んだ演目は、R. シュトラウスの《ばらの騎士》。演出にはベテラン中村敬一を迎え、キャストには、森谷真理、田崎尚美(元帥夫人)、妻屋秀和、斉木健詞(オックス男爵)、八木寿子、山際きみ佳(オクタヴィアン)など錚々たる顔ぶれ。管弦楽は京都市交響楽団。ワーグナー・オペラの世界を着実に築き上げた沼尻前監督に続く新たな時代。ぜひ期待したい。

3/2,3@滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
https://www.biwako-hall.or.jp/performance/der_rosenkavalier2023

 

♩3/5 西村朗退任・追悼コンサート

昨年9月に急逝した西村朗は東京音楽大学で指導をしていたが、その門下生たちが集っての追悼コンサート。第1部は東京音大教員陣の作品 :中橋 愛生「静寂の森,饒舌な雨̶ サクソフォーン・オーケストラのための」、神山 奈々「線香花火 フルートソロのための」、茂木 宏文「夏目漱石の3編の英詩による《沈黙と幻影》ソプラノとピアノのための」、伊左治 直「海獣天国」。第2部 西村作品:レジェンド(伝説曲) : 独奏ハープのための、愛の三つの断片-独奏マリンバのための より、ケチャ : 6人の打楽器奏者のための、極楽鳥たちへの3つのエチュード。実演でその壮麗な世界を味わいたい。

3/5@TCMホール(中目黒・代官山キャンパス) 入場無料
https://www.tokyo-ondai.ac.jp/information/34415.php

 

♩3/6-10 第1回金沢国際実験音楽祭

2024年にこのような挑戦をするのは凄いのか、あるいは2024年だからこそこのような挑戦が可能になったのか、いずれにせよとてつもない挑戦が金沢で行われる。ディレクターに作曲家・ヴォイスパフォーマー・電子音楽家の足立智美を迎えて世界中から「実験音楽」というおそらく世界で最も先端的で、先端だからこそ人口も少ないジャンルの祝祭が繰り広げられる。気力・体力・好奇心のある御仁はこぞって詰め掛けよ。

3/6-10@金沢市民芸術村パフォーミングスクエア
https://www.kemf.info/

♩3/10 特別定期演奏会 下野竜也音楽総監督ファイナル 広響創立60周年記念東京公演

2017年の4月に広島交響楽団の音楽総監督に就任した下野竜也が7年の歳月を経てこの度退任、就任披露公演でも演奏したブルックナーの交響曲第8番を地元広島とこの東京でのファイナル公演−広響創立60周年特別定期演奏会−で再び取り上げるが、これは就任時の「公約」だという。十分に練り上げられた名演となることは間違いなかろう。

3/10@すみだトリフォニーホール
http://hirokyo.or.jp/concert/list

 

 

♩3/10 岡本侑也(チェロ)―無伴奏 II

若手チェリストの中でもその実力において屈指の存在である岡本侑也が今回放つは実にチャレンジングな現代無伴奏チェロ作品のみで構成されたリサイタル。ブリテン以外はかなりマニアックな作品が何の遠慮もなく並ぶさまは壮観ですらある。「俺が弾きたい作品を弾く」との想いがひしひしと伝わる。必聴。
なお、岡本はエベーヌ弦楽四重奏団にチェリストとして加わることが発表されている。

3/10@トッパンホール
https://www.toppanhall.com/concert/detail/202403101700.html

♩3/15 九州交響楽団第419回定期演奏会

2013年から十年強にわたって続いた小泉和裕と九州交響楽団の緊密な協働は、マーラーやR・シュトラウスらの大規模な作品を取り上げた演奏会として、またディスクとして実を結んでいる。その集大成を示すべき演奏会で奏でられるのは、シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。華麗な響きを貫く筋が研ぎ澄まされているのに耳を傾けたい。今シーズン小泉が集中的に取り上げてきたベートーヴェンの交響曲においてどのような解釈が示されるのかも注目される。

3/15 @アクロス福岡シンフォニーホール
http://kyukyo.or.jp/cms/14551

 

 

♩3/15 TRIO VENTUS ”Emotive Framework 2”

2019年ベルリンで学んだ3人により結成のトリオ・ヴェントゥス(風の意)は廣瀬心香 Violin 、鈴木皓矢 Cello 、石川武蔵 Piano(2022年より)という顔ぶれ。日本の現代作品初演など意欲的な活動に2023年バロック・ザール賞受賞。今回は”Emotive Framework 2”と題してのリサイタル。シューマン:ピアノ三重奏曲第1番、シューベルト:ノットゥルノ、ベートーヴェン:第7番「大公」。持ち前の高いアンサンブル技術に加え、常に攻めの姿勢が頼もしい。まさに新たな風が吹くことを期待しよう。

3/15@Hakuju Hall
https://www.trioventus.com/emotive-framework-2/

 

♩3/16 kasane vol.3 Circulation – 類質と多様 –

一昨年結成されたVn河村絢音と作曲・電子音響デザイン佐原洸のユニット「kasane」の第3回公演が開催される。ゲストに松岡麻衣子を迎えてパリで生まれてきた音楽の類質性と多様性に着目しての演目に興味津々、是非注目である。

3/16@オーキッドミュージックサロン
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2331004

 

 

 

♩3/18 オーケストラ・アンサンブル金沢 第40回東京定期公演

桂冠指揮者であるミンコフスキに率いられての恒例OEK東京公演はベートーヴェンの第5、第6交響曲という王道中の王道、直球プログラム。楽曲の新たな魅力を引き出す演奏となるに違いあるまい。

3/18@サントリーホール
https://www.oek.jp/event/5329-2

 

 

 

 

♩3/20 九州交響楽団 東京公演

創立70年を記念して20年ぶりに開催される九響の東京公演というこのコンサート、今シーズンで音楽監督を勇退する小泉和裕と同オケの集大成的な意味合いも兼ねたモニュメンタルなものになりそうだ。

3/20@サントリーホール
http://kyukyo.or.jp/cms/14615

 

 

 

 

♩3/25 名古屋フィルハーモニー交響楽団 東京特別公演

以前常任指揮者を務めていた神奈川フィルとの8年間で最も思い出に残っているコンサートとしてレスピーギのローマ三部作を挙げた川瀬賢太郎、今回は現・音楽監督の地位にある名古屋フィルと同プログラムを再度取り上げる。元来がドラマティックな表現力に長けた川瀬、より旨味を増した語り口が堪能できる予感。

3/25@東京オペラシティコンサートホール
https://www.nagoya-phil.or.jp/2023/0120123123.html

 

 

 

♩3/27 新倉瞳(チェロ)&渡辺庸介(パーカッション)

Hakuju Hall第171回 リクライニング・コンサートに登場は新倉瞳(チェロ)&渡辺庸介(パーカッション)。スイスと日本を拠点に活躍する新倉はクレズマーバンドCheibe Balaganでの活動も。タンバリンを主軸に多様な打楽器を駆使、民族音楽からポップスまで幅広く演奏する渡辺庸介と組んでの1時間はJ.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ほかスウェーデン伝統曲:ユリンギウスのポルスカ、クレズマー伝承曲:ニグンなど。どんな音響世界となるか、楽しみ!

3/27@ Hakuju Hall 昼夜2公演
https://hakujuhall.jp/concerts/detail/3752

 

 

♩3/27,30 東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.15 《トリスタンとイゾルデ》

東京・春・音楽祭、今年で20周年となる。中でもワーグナー・シリーズはほぼ毎年行われてきたが、マレク・ヤノフスキが指揮に当たるようになってからも10年が経つ。彼とNHK交響楽団の結びつきは強固なものとなり、安定した音楽を聴かせてくれる。さらに、トリスタンのスチュアート・スケルトン、イゾルデのビルギッテ・クリステンセン、マルケ王のフランツ=ヨゼフ・ゼーリヒとキャストも実力者がそろっており、高いレべルの演奏が期待できるだろう。

3/27,30@東京文化会館大ホール
https://www.tokyo-harusai.com/program_info/2024_tristan-und-isolde_01/

 

♩3/31 芥川也寸志メモリアルオーケストラ・ニッポニカ第44回演奏会 ヨーロッパ辺境の音楽・その先に

ヨーロッパ辺境から現れ、ヨーロッパ全体を揺るがしたバルトークを起点として、彼に共鳴した日本現代音楽界の巨匠・小倉朗と間宮芳生を取り上げる稀有な演奏会。民族性を通過して普遍性へと辿り着いた音楽との出会いを楽しみに待ちたい。

3/31@紀尾井ホール
http://www.nipponica.jp/concert/next_concert.htm