Menu

注目の公演&イベント|2024年1月

♩1/5 アントネッロ 聖母マリアの夕べの祈り

濱田芳通はアマチュア合唱団ラ・ヴォーチェ・オルフィカを率いて何度も聖母マリアの夕べの祈りを演奏してきたが、満を持してプロの歌手による演奏が実現する。古い様式と新しい様式を混在させたモンテヴェルディならではの 傑作がアントネッロの演奏でどう響くのか見届けたい。

1/5@川口総合文化センター リリア 音楽ホール
https://www.anthonello.com/schedule/detail/?id=79

 

 

 

♩1/6 Ensemble Marquise シャルパンティエ 牧歌劇《花咲ける芸術》

パリで研鑽を積んだクラヴサン奏者、會田賢寿の呼びかけで結成されたEnsemble Marquiseの旗揚げ公演は、シャルパンティエの牧歌劇を取り上げる。エリザベト・ジャケ・ド・ラ・ゲールやフランソワ・クープランの作品も織り交ぜた贅沢なフランス・バロックの一夜を。

1/6@ルーテル市ヶ谷ホール
https://teket.jp/8137/28077

 

 

 

♩1/9 脇園彩&小堀勇介 ニューイヤー・デュオリサイタルwith 園田隆一郎
世界の舞台で活躍を続ける脇園彩とロッシーニを中心に目覚ましい成果を挙げている小堀勇介、二人の歌手が、ベルカントの伝道師、園田隆一郎に伴われて歌うロッシーニとドニゼッティの数々。それぞれのアリアも期待できるが、二重唱が4曲組み込まれているのも大いに楽しみ。
1/9@浜離宮朝日ホール
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/2024/01/event2541.html

 

 

 

 

♩1/9、11、12、14 プラハ交響楽団来日公演

楽都プラハの名門オケが多彩な出演者を迎えての5年ぶりの来日公演。牛田智大(ピアノ)、岡本侑也(チェロ)の若獅子がそれぞれにソロをとる。牛田はラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、岡本はドヴォルザーク「チェロ協奏曲」と王道。伝統の響きに包まれての二人の豊かな音楽性が新春にふさわしい開花を見せてくれよう。

1/9,11,12,14@東京、札幌、福井、兵庫、川崎、いわき
https://www.japanarts.co.jp/concert/p2056/

 

 

 

♩1/13 作曲家が作曲家を訪ねる旅 C×C vol.5夏田昌和×アルノルト・シェーンベルク

現代のComposerが歴史上のComposerと向き合う本シリーズ第5回は無調・12音技法の祖、A・シェーンベルクと日本における音響派の夏田昌和が出会うステージである。本誌でも「ハーモニー礼賛」というエッセイを書いた夏田が改めて無調の祖と向き合う時何が起きるのか、是非とも立ち会いたい。

1/13@神奈川県民ホール 小ホール
https://www.kanagawa-kenminhall.com/d/cxc05

 

 

 

♩1/13 東京文化会館 舞台芸術創造事業 現代音楽プロジェクト「かぐや」

第1部ではフィンランドゆかりの作曲家、サーリアホ、コスキネン、横山未央子の室内楽を、第2部では英仏両国でクラシカルな現代音楽の様式に留まらない作風で注目されているジョセフィーヌ・スティーヴンソン(ステファンソン)作曲・朗読の、「竹取物語」と与謝野晶子の詩に基づく森山開次のダンス「かぐや」のコラボレーションが披露される。国境も時空もジャンルも越えた出会いが待っていることだろう。

1/13@東京文化会館小ホール
https://www.t-bunka.jp/stage/19084/

 

 

♩1/13、14 Hakuju 邦楽フェスタ 2024

日本伝統音楽の“いま”を映すべく三味線奏者・作曲家の本條秀太郎監修で、現在進行形の日本音楽の祭典<Hakuju 邦楽フェスタ>が2024年Hakuju Hall でスタート。1日目「序」は伝統音楽の名手が俚奏楽、端唄、そして現代端唄を。「破」は、作曲家加藤昌則による三味線とオーボエの委嘱新作の世界初演。2日目「急」は、童謡、唱歌や子守唄など日本音楽の根源である“うた”にフォーカス。本條秀太郎(唄、三味線)本條秀慈郎を中心に本條秀英二(三味線、胡弓)、森田啓介(チェロ)、荒木奏美(オーボエ)、林美智子(メゾ・ソプラノ)と多彩な出演陣!

1/13,14@ HAKUJU HALL
https://hakujuhall.jp/concerts/detail/3748

 

♩1/14 郷古廉(ヴァイオリン)&北村朋幹(ピアノ)デュオ・リサイタル

俊英2人打ち揃っての攻めのデュオ。N響ゲスト・コンサートマスターに就任、抜群の安定感と野生味を発揮する郷古廉と、昨年開催の「北村朋幹 20世紀のピアノ作品」で第22回佐治敬三賞を受賞した北村朋幹。どこであれいつであれ、気を吐きまくる奏者たちが、ドビュッシー: ヴァイオリン・ソナタ、ルクー: ヴァイオリン・ソナタ ト長調、シェーンベルク: 幻想曲 Op.47、R.シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18と揃えた。どんなデュオになるか、読めない!

1/14@浜離宮朝日ホール
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/2024/01/event2497.html

 

 

♩1/17 シューベルト──約束の地へVol.5 いつまでも伝わるもの──自然、神話、そして心(イアン・ボストリッジ&ジュリアス・ドレイク)

いずみホールの「シューベルト──約束の地へ」シリーズでいよいよ歌曲が取り上げられる。現代を代表するリート歌手として活躍しているだけでなく、シューベルトの《冬の旅》の世界を解き明かす研究(日本語訳はアルテスパブリッシング刊)を著わしてもいるイアン・ボストリッジがこの作曲家の憧憬と孤独をどのように響かせるか期待される。選りすぐられたリートによって連作歌曲集とは別の物語を紡ぐ試みとしても注目される。

1/17 @住友生命いずみホール
https://www.izumihall.jp/schedule/20240117

 

 

♩ 1/19~21 ミュージカル『ベートーヴェン』

数々のヴィーン・ミュージカルを手掛け、日本発ミュージカル『マリー・アントワネット』『レディ・ベス』を生み出してきたミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイ。彼らが長い間構想を重ねてきた新作ミュージカルが、2023年12月に東京での日本初演を経て、全国ツアーを展開する。

1/4~7@福岡サンパレス
https://www.hakataza.co.jp/lineup/202401/beethoven/index.php
1/12~14@御園座
https://www.misonoza.co.jp/lineup/month240112.html
1/9~21@兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
https://www.umegei.com/schedule/1150/

 

♩1/20、21 日本フィルハーモニー交響楽団 第394回横浜定期演奏会、第403回名曲コンサート ヤクルト・クラシック・スペシャル

時代は変わった!日フィル&カーチュン・ウォンの伊福部が2月連続で聴けるとは!採り上げる作品も舞踊曲《サロメ》より「7つのヴェールの踊り」と実に渋い所を突いてくる。それにラフマニノフのパガニーニにベルリオーズの幻想と、「こう来たか!」と思わせる卓抜の選曲だ。必聴である!

1/20@横浜みなとみらいホール
https://japanphil.or.jp/concert/20240120
1/21@サントリーホール
https://japanphil.or.jp/concert/20240121

 

 

♩1/21 エスメ四重奏団

紀尾井ホール「クァルテットの饗宴2023」に1月登場はドイツで結成されたエスメ四重奏団。ウィグモアホール国際弦楽四重奏コンクール優勝以来ヨーロッパの名だたる国際音楽祭や数々の名門ホールに出演の若手新鋭クァルテットである。初来日でハイドン:弦楽四重奏曲第41番、ファニー・メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲変ホ長調 、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番大フーガという 堂々たるプログラム。若手の抬頭著しい室内楽界に新たな旋風を巻き起こすか。

1/21@紀尾井ホール
https://kioihall.jp/20240121k1400.html

 

 

♩1/23 イアン・ボストリッジ(テノール)、アレッシオ・アレグリーニ(ホルン)、ジュリアス・ドレイク(ピアノ)

『カーリュー・リヴァー』をはじめ、ブリテンの歌唱でも名高いボストリッジとドレイクによる、独特のウィットがバロック音楽界のうちでもひときわかがやくパーセルに、ホルンのアレグリーニを交えてのシューベルトとブリテンという得難い一夜。どのような風景が描かれるのか期待が高まる。

1/23@トッパンホール
https://www.toppanhall.com/concert/detail/202401231900.html

♩ 1/23~28 PAT METHENY & RON CARTER with JOE DYSON

ジャズ界のレジェンドでありながら未だ前線で活躍するギタリスト、パット・メセニーの5年ぶりの来日公演を共にするのは、60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットに参加し、その後も幅広い活躍を続けてきたジャズ史の生き証人ロン・カーター。ドラムには、クリスチャン・スコットほかとの共演で知られる若手ジョー・ダイソンを迎える。

1/23~28@Blue Note Tokyo
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/pat-metheny-ron-carter/

♩1/24,27,31,2/3 新国立劇場 チャイコフスキー 歌劇《エウゲニ・オネーギン》

2019年に初演された舞台の再演。タチヤーナのエカテリーナ・シウリーナ、オネーギンのユーリ・ユルチュクなど主要なキャストを招聘し、十全な体制でのぞむ。美術、衣装の美しさなど舞台も楽しめるだろう。

1/24,27,31,2/3@新国立劇場
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/eugeneonegin/

 

 

 

♩1/26,27,28 山本昌史 無伴奏コントラバスのための現代作品

現代音楽作品の新作と、埋もれてしまいそうな旧作の発掘に挑戦しているコントラバス奏者山本昌史のソロリサイタルが開催される。森田泰之進、木下正道の委嘱新作を始め、日本初演の海外現代作品、さらに一柳慧作品など、滅多に聴けないプログラムに好奇心がうずく。

1/26,27,28@成城学園前アトリエ第Q藝術
https://masashiyamamoto.net/ja/the-unplugged-theatre/

 

 

 

♩1/27 イーヴォ・ポゴレリッチ ピアノ・リサイタル2024

精神的な不調から演奏活動を退いていたポゴレリッチがひさびさにそれを再開して日本の聴衆の前に姿を現したのが2005年。あの時の余りに異型な音楽は未だに脳裏に焼き付いているが、その後も定期的に来日を重ねる中で、このピアニストの演奏は徐々にバランスの取れたものとなってきた。しかしそこはポゴレリッチ、その巨大さと深遠さはいささかも失われていない。円熟味も加わった今の彼をじっくり味わいたい。
1/27@サントリーホール
https://www.kajimotomusic.com/concerts/2024-ivo-pogorelich/

 

 

♩1/27  クァルテット・インテグラ「3大B」

日本の若手新進の最前線をゆくクァルテット・インテグラ、「3大B」とはベートーヴェン、ブラームス、バルトークのことで、3年がかりでこの3人の弦楽四重奏曲1〜3番を演奏する意欲的プロジェクト。2年目の今回は「第2番」を並べた。現在アメリカに拠点を置いての活動だが、進化する彼らをぜひ目撃したい。なお当日出演が不都合となった築地杏里(チェロ)に代わりパク・イェウンが出演。それはそれで楽しみ。

1/27@第一生命ホール
https://www.triton-arts.net/ja/concert/2024/01/27/3849/

 

 

♩1/27,28 藤原歌劇団 グノー 歌劇《ファウスト》

藤原歌劇団としては29年ぶりの上演となる。その時はジュゼッペ・サッバティーニ、ルッジェーロ・ライモンディ、渡辺葉子という豪華キャストで、藤原歌劇団創立60周年記念公演として行われた。今回は90周年記念という位置づけとなる。日本人歌手の歌唱力のレベルアップを確認できるのではないだろうか。

1/27,28@東京文化会館
https://www.jof.or.jp/performance/2401-faust-tokyo

 

 

 

♩1/29 日仏文化交流に尽力した作曲家たち コンサートと対談

日本近現代音楽のメインストリームにフランス音楽が現れたのは池内友次郎が東京音楽学校(現東京藝術大学音楽学部)教授に就任し、また平尾貴四男らが活躍した戦後まもなくと言える。この池内、平尾の系譜に連なる日本近現代作曲家群をまとめて聴く滅多にない本公演、要チェックである。

1/29東京文化会館 小ホール
https://mfjtokyo.or.jp/events/concert/20240129.html