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Mercure des Arts 2022年アクセス解析資料

【2022年の1年間 (2022年1月1日〜12月31日)のアクセス・データ】
昨年とはアクセス解析ツールが異なることに注意されたい。

資料・グラフ作成:齋藤俊夫
監修:丘山万里子

§1 PV総数

2022年 年間PV総数:451,285
(2021年総数:141,572)

1. 2月:67,783
2. 10月:47,826
3. 11月:47,657

1) 2/15号掲載のミュージカル「INTO THE WOODS」評がネット上のインフルエンサーによって拡散され、桁違いのPVとなった。解析ツールが異なるので前年との比較は難しいが、創刊以来の突出した数である。ちなみに前年度の1位は4月でPV15,309。
2)10月、11月の PV数は4月の数とほぼ並ぶ。10月から新たにコラム「イギリス探訪記」「生活三分」が開始されたことが大きいと思われる。イギリスはエリザベス女王崩御直後で話題性があり、「生活三分」は中国語版併記により漢語文化圏からのアクセスを増やした。こちらは別項、海外データでも明らかである。
3) 4/15号掲載の演奏会評「 成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき」における文言が作曲家その他から批判を受け、Twitter上でプチ炎上を起こしたため、2、3位に並ぶ数となった。ウェブ版であれば SNS上での動きが反映されるのは当然であり、多くを考えさせられる数字と言えよう。

§2 全記事より、上位訪問数ランク

  1.  ミュージカル「INTO THE WOODS」:2022年2月15日号
  2.  成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき:2022年4月15日号
  3.  小人閑居為不善日記|平成、廃墟の時代(前編)――渋谷系とブックオフ文化:2019年4月15日号
  4.  カデンツァ|音楽家の騒音性難聴への朗報:2020年4月15日号
  5.  撮っておきの音楽家たち|吉村妃鞠:2022年4月15日号
  6.  パリ・東京雑感|ロシア軍はなぜ残酷か:2022年5月15日号
  7.  評論(連載3)|強制収容所の音楽—アウシュヴィッツのオーケストラ—:2020年1月15日号
  8. 「成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき|丘山万里子」に対するご意見(投稿):2022年5月15日号
  9.  カデンツァ|音楽の未来って (12)藤田真央のモーツァルト:2022年4月15日号
  10.  クセナキス『形式化された音楽』監訳者に聞く/メールインタビュー第1回:2018年2月15日号

1) 「ミュージカル「INTO THE WOODS」」は上記既述。
2)「 成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき」については上記の通り。8位「『成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき|丘山万里子に対するご意見(投稿)』」は、批判を受けた当該演奏会評に対する読者の投稿であり、特別記事として掲載された。
3) 「 小人閑居為不善日記|平成、廃墟の時代(前編)――渋谷系とブックオフ文化」は本誌では異色の社会学的文化論、しかもポピュラー音楽を主たる題材としたものだが、3年前ながらその視野の広さが訪問数の多さにつながったと思われる。
4)「 カデンツァ|音楽家の騒音性難聴への朗報」は掲載以来コンスタントに読み続けられている。この問題が広く深いものであることを示唆していよう。
5) 話題の天才少女吉村妃鞠の写真記事。
6)「パリ・東京雑感|ロシア軍はなぜ残酷か」はウクライナ戦争への読者の関心の高さを示す。
7) 「強制収容所の音楽—アウシュヴィッツのオーケストラ—」はドイツ語版併記の第3回目で3年前の記事。ウクライナ侵攻により戦争やホロコーストへの意識が高まり、この連載へのアクセスが増えたと思われる。
8) 9位「カデンツァ|音楽の未来って (12)藤田真央のモーツァルト」は昨今大注目の藤田真央についてのエッセイ。彼のファンがアクセス数を押し上げたと推測される。
9)「クセナキス『形式化された音楽』監訳者に聞く/メールインタビュー第1回」は4年前の記事。2022年はクセナキス生誕100年のメモリアル・イヤーで、インタビューを受けた野々村禎彦氏がサントリー・サマーフェスティバルの企画に登場するなど活躍したこともあって、この記事へのアクセスが増えたようだ。

劇評、演奏会評、コラム、と様々な記事が10位以内に入っていることは本誌の総合芸術誌的誌面作りへの評価と受け止めたい。

§3 トップ参照サイト10位までと、その年間参照数

1) t.co/Twitter 32024
2) www.google.com 19208
3) www.google.co.jp 14047
4) search.yahoo.co.jp 6622
5) m.facebook.com 3126
6) www.bing.com 2218
7) l.facebook.com 1298
8) ln.facebook.com 1128
9) artespublishing.com 315
10) duckduckgo.com 311

単独1位はTwitterであるが、2位と3位のGoogleを足すとTwitterより多くなる。さらに2位、3位、4位の検索エンジンを足すとほぼ50%に達する。
現在のTwitterの紛糾がどうなるか予断を許さないが、本誌はTwitterにさほどの影響は受けないのではないかと考える。

§4 海外訪問者総数ランク

(記事を見た数=「PV」ではなく、メルキュールに訪れた人の数=「訪問者」であることに注意されたい)

1) 2月 2,815
2) 3月 2,809
3) 11月 2649

上記グラフの黄色棒グラフの高さがほぼ横ばいであることから、日本に見られたインフルエンサーによる拡散、ネットでのプチ炎上は海外読者にはほとんど影響がなかったと見てよいだろう。

§5 海外訪問者数国別ランク

1) アメリカ 11,633
2) 中国 3155
3) ドイツ 3086
4) フランス 1737
5) カナダ 1088
6) 韓国 896
7) ロシア 763
8) イギリス 663
9) オランダ 469
10) ベトナム 381

以下、ウクライナ、スウェーデン、シンガポール、不明、オーストリア、スイス、台湾、アイルランド、ルーマニア、香港、イタリア、オーストラリア、インド、ノルウェー……と続く。

1)訪問者数2位に上がってきた中国をまず特筆すべきだろう。コラム「生活三分」の開始も大きいが、アジア・漢字文化圏での本誌の存在感が増してきたことの証左となろう。韓国、台湾でも読まれており、アジアの視線を強く感じる。
2)ベトナムが第10位に入ったのはアジア・オーケストラ・ウィーク2022の記事が読者を捉えたと思われる。

(2023/2/15)