Menu

撮っておきの音楽家たち|ヴェッセリーナ・カサロヴァ|林喜代種

ヴェッセリーナ・カサロヴァ(メゾソプラノ)歌曲の夕べ
Vesselina Kasarova, Mezzo-soprano 

2022年9月14日 紀尾井ホール
Photos & Text by 林喜代種 (Kiyotane Hayashi)

ベルカントの伝統を今につたえる世界的メゾソプラノのヴェッセリーナ・カサロヴァが来日し、東京では15年振りの公演、オペラアリアと歌曲の夕べを行なった。
初来日は2000年で、昨年亡くなったエディタ・グルベローヴァとのデュオ・リサイタルだった。その後2002年ボローニャ歌劇場来日公演の「セビリヤの理髪師」のロジーナで一躍注目される。翌2003年の来日には演奏会形式の「ノルマ」でグルベローヴァとの共演で聴衆に強いインパクトを与えた。そして2007年チューリヒ歌劇場の来日公演では「ばらの騎士」のオクタヴィアンで観客を沸かせた。特に歌曲のリサイタルについてはいつもチャレンジだと言っている。30年以上世界の第一線で活躍するカサロヴァは5年前から生まれ故郷のブルガリアのスタラ・ザゴラ国立歌劇場の芸術監督に就任。

ヴェッセリーナ・カサロヴァは4歳からピアノを学び、地元の音楽院を卒業した後、本格的に詩を学び始める。1989年最晩年のカラヤンは彼女の録音を聴いて即ザルツブルクに呼び、翌年のザルツブルク音楽祭で歌うよう依頼するが、カラヤンの死によって実現しなかった。がすぐにチューリヒ歌劇場と契約し大成功。1991年ザルツブルク音楽祭にデビューを果たす。そのデビューでオペラファンを熱狂させてから、今年で31年。東京公演も聴衆の熱い期待のもと、表情豊かにカサロヴァの世界を熱唱。また2023年8月福知山でマスター・クラスの開催が予定されている。

(2022/10/15)