撮っておきの音楽家たち|エドガー・モロー|林喜代種

エドガー・モロー(チェリスト)
Edgar Moreau, Cellist

2019年10月3日 王子ホール
2019/10/3 Oji Hall
photos & text by 林喜代種 (Kiyotane Hayashi)

2017年6月に日本での衝撃のリサイタル・デビューを飾ったフランスの若きチェリスト、エドガー・モローが2年後の今年の10月にJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲全曲演奏会でふたたび味わい深い演奏で魅了した。リハーサルではかなり力強い奏法で弾いていたが、本番では強弱のニュアンスに富んだ膨らみのあるで演奏で聴く人を納得させたようだった。
エドガー・モローは1994年パリに生まれる。チェロを4歳で始める。パリ国立高等音楽院でフィリップ・ミュレールに師事。ドイツ・クロンベルク・アカデミーではフランス・ヘルメルソンに師事する。またリン・ハレル、ダヴィド・ゲリンガス等のマスタークラスを受講する。2009年ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールにおいて「最も将来性のある若手演奏者賞」を受賞。2011年チャイコフスキー国際コンクール第2位入賞、現代作品最優秀演奏家賞受賞。2014年ヤング・コンサート国際オーディション第1位を受賞。2013年と2015年にフランス版グラミー賞ともいえるヴィクトワール・ドゥ・ラ・ムジークではそれぞれ新人賞と最優秀ソリスト賞を受ける。11歳でコンチェルト・デビュー。ゲルギエフ、ソヒエフ、カサドシュ、ズナイダ―等の指揮者と、またフランス国立管、モスクワ・フィル、マリンスキー管、バルセロナ管、スイス・ロマンド管、ロス・フィル、都響などのオーケストラと共演している。2014年ワーナー・クラシックスより「プレイ」でCDデビューする。
日本へは17歳の時にラ・フォル・ジュルネで初来日。またラジオ・フランス主催のモンペリエ音楽祭、ヴェルビエ音楽祭など著名な音楽祭に出ている。時折見せる鋭い眼光とやさしい眼差しの表情は魅力的である。それは彼の音楽にも通じるものがあるように感じられる。

(2019/10/15)