撮っておきの音楽家たち|ヴァン・カイック弦楽四重奏団|林喜代種

ヴァン・カイック弦楽四重奏団

2019年4月18日 武蔵野市民文化会館小ホール
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

フランスから新鮮で活力あふれる新進気鋭の4人組、ヴァン・カイック弦楽四重奏団が初来日した。ドビュッシーとモーツァルトの弦楽四重奏曲、プーランクの「3つの歌曲」の弦楽四重奏編曲版を演奏。しっかり対話する室内楽の醍醐味を溌溂と披露する。
2012年に結成してパリを拠点に活動。次世代を代表するカルテットとして注目されている。2015年ロンドンのウィグモア国際弦楽四重奏コンクールで優勝。ベスト・ベートーヴェン賞、ベスト・ハイドン賞を合わせて受賞する。
他にトロンハイム国際室内楽コンクールに於いて第1位、聴衆賞を受賞。その後エクサン・プロヴァンス国際音楽アカデミーへの招待、2015-17期のBBC「新世代アーティスト」、2017-18シーズンには権威あるECHO「ライジングスター」に選出される。ロンドンのBBCプロムス、デンマークのチボリ・コンサートシリーズ、ペンシルバニアのチェルトナム国際音楽祭等に招かれている。エベーヌ四重奏団に続くフランスの弦楽四重奏団として期待されている。
2019年2月にはリンカーンセンターにデビュー。CDはアルファクラシックよりリリースされており、2016年秋発売のデビューCDであるモーツァルトの録音は高い評価を得て、クラシカ誌「CHOC」賞、ディアパソン誌賞を受賞。
現在パリのプロ・カルテットのレジデンスとして活動している。アルバン・ベルク、アルテミス、ハーゲンの各弦楽四重奏団のメンバーの指導を受け、更なる研鑽を積んでいる。またキャリアの初期にイザイ弦楽四重奏団に師事した後、マドリッド国際室内楽協会の援助を得て、マドリッド・ソフィア王妃音楽院にてギュンター・ピヒラー(アルバン・ベルク弦楽四重奏団)に師事した。今後が楽しみな注目すべきカルテットである。

(2019/5/15)