撮っておきの音楽家たち|サー・サイモン・ラトル|林喜代種

サー・サイモン・ラトル(指揮者)
         
2017年11月22日 ホテル・オークラ東京(会見)
2017年11月24日 サントリーホール(演奏会)
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

2002年より16年間ベルリン・フィルの首席指揮者・芸術監督を務めているサイモン・ラトルが来日。この公演がベルリン・フィルとの最後で7度目の来日となる。ベルリン・フィルとしては通算22回目の来日公演。2016年の演奏会ではベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を行ない好評を博す。今回はストラビンスキーの「ぺトルーシュカ」、ラフマニノフの「交響曲第3番」、ブラ―ムスの「交響曲第4番」、バルトークの「ピアノ協奏曲第2番」、そして韓国出身でベルリン在住の作曲家チン・ウンスクの新曲「コロス・コルドン」を日本初演。

会見での「クラシック音楽は全ての人のためにある。みなさんがクラシック音楽病にかかり治ることがないことを祈っています」とユーモアたっぷりに語った言葉が印象的だった。また2016/17シーズンにアーティスト・イン・レジデンスにアメリカの作曲家ジョン・アダムスが選ばれ、多くの曲が取り上げられ、録音も行なったのは大きな成果だった。

ラトルは1955年イギリスのリヴァプールに生まれる。英国王立音楽院で指揮を学ぶ。1980年バーミンガム市交響楽団首席指揮者・芸術顧問就任後、1981年~94年ロサンゼルス・フィル首席、1990~98年バーミンガム市交響楽団音楽監督。1992年よりイギリスの古楽オーケストラのエイジ・オブ・インライトメント管の首席客演指揮者、2002年9月ベルリン・フィルの首席指揮者・芸術監督に就任。1994年英国女王よりナイト爵に叙される。2007年にはベルリン・フィルと芸術団体初のユニセフ親善大使に任命される。これまでの多くの芸術的功績により多くの名誉に輝いている。ベルリン・フィルの首席指揮者・芸術監督は2018年の契約満了をもって退任する。2017年9月からはロンドン交響楽団の音楽監督に就任。ベルリン・フィルは赤ワイン、ロンドン交響楽団は白ワインであると、両楽団の個性を例えた。2018年にはラトルとロンドン交響楽団は来日が予定されている。

(2017年12月15日)