撮っておきの音楽家たち|ユーリ・シモノフ|林喜代種

ユーリ・シモノフ(指揮者)

2017年6月29日 武蔵野市民文化会館
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

ロシアの名門オーケストラであるモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団を率いて、これまた名指揮者のユーリ・シモノフが来日公演を行なった。ユーリ・シモノフは1941年ロシア・サラトフ州生まれ。レニングラード音楽院で学び、1966年全ソ連指揮者コンクールで優勝。1968年ローマ・サンタチェチーリア指揮者コンクールに優勝する。その後レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団にてムラヴィンスキーの助手を務める。1969年ボリショイ歌劇場に招かれ「アイーダ」でデビューする。1985年まで首席指揮者を務める。ボリショイ歌劇場では最長の任期だった。1998年モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。このモスクワ・フィルとの来日公演も多く、NHK交響楽団にも客演指揮者として招かれている。1971年ロシア功労芸術家、1976年ロシア人民芸術家、1981年ソ連人民芸術家。
ユーリ・シモノフの「ロシア風」と言える音楽の特長はブラスセクションを大きく鳴らし、打楽器群を炸裂させる音楽造りにある。またロシア系作曲家の作品はもとより、モーツァルト、ベートーヴェン、マーラーからイタリア・オペラに至るまで多彩なレパートリーを有している。
2016年チャイコフスキー国際コンクールでユーリ・シモノフの指揮でモスクワ・フィルをバックにヴァイオリン部門第3位に入賞した期待の新人、モルドヴァ生まれのアレクサンドル・コヌノヴァとの組み合わせが再現された。曲はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。メインはチャイコフスキーの交響曲第5番。ロシア音楽を満喫した一夜だった。