撮っておきの音楽家たち|フィオレンツァ・チェドリンス|林喜代種

フィオレンツァ・チェドリンス(ソプラノ歌手)

2017年7月3日 武蔵野市民文化会館
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

イタリアの名ソプラノ歌手、フィオレンツァ・チェドリンスが都内で一夜限りのリサイタルを行なった。日本へは1996年に初来日。以来たびたび来日している。2014年には待望の「アイーダ」で日本の聴衆を魅了する。今回は単なるリサイタルではなく、黒い布を配してオペラ的空間の中で多少の演技を交えた歌唱ステージで雰囲気を盛り上げた。
フィオレンツァ・チェドリンスはカルロ・フェリーチェ劇場「カヴァレリア・ルスティカ―ナ」のサントッツァ役でデビュー。1996年ルチアーノ・パヴァロッティ国際声楽コンクールで優勝。タイトルロールでパヴァロッティと共演した「トスカ」で脚光を浴びる。以後スカラ座「蝶々夫人」「ドン・カルロ」、メト「蝶々夫人」「アイーダ」、コヴェントガーデン「イル・トロヴァトーレ」、オペラ・バスティーユ「トスカ」など世界の有名歌劇場で活躍を始める。1999年以降毎年出演していたアレーナ・ディ・ヴェローナの「アイーダ」、フィレンツェ5月音楽祭「イル・トロヴァトーレ」、ボローニャ歌劇場、トリノ歌劇場、フェニーチェ歌劇場などのシーズン・オープニングを飾る。またムーティ指揮ラヴェンナ・フェス、オーレン指揮モンテカルロ劇場などトップ・アーティストとして世界中から出演依頼が絶えない。
2009年イタリア・ファーノ劇場の芸術監督に就任。スイス・ルガーノ音楽院、パルマ音楽院、ボローニャ歌劇場、フィレンチェ歌劇場等で教育活動を開始。レパートリーは得意とする「アイーダ」など圧倒的にヴェルディが多いが、プッチーニ、ベッリーニ、ドニゼッティ作品でも成功している。イタリア音楽批評家協会アッビアーティ賞、オペラアワードなど受賞多数。聴衆はチェドリンスの歌の魅力を満喫。