注目のコンサート(2016年5月)
♩5/3~5/5 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2016
今や5月の音楽風物詩となったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」、今年のテーマは驚きとイマジネーションに満ちた音楽の旅「ナチュール – 自然と音楽」。美や芸術の源泉ともいえる「自然」にオマージュを捧げる。多彩なアーティストによる多彩なステージを駆け巡る3日間。
5/3~5/5@東京国際フォーラム、日比谷野音(日比谷公園大音楽堂)、大手町・丸の内・有楽町エリア
http://www.lfj.jp/lfj_2016/
93歳のギトリス。
2011年の東日本大震災直後に自費で来日して以来毎年のように被災地を訪れ、パリのテロ事件のあった現場にも赴き、追悼演奏を行うなど、芸術家としての生き方も「偉大」というほかない稀代のヴァイオリニストの演奏で、魂を洗われたい。5月公演はたっぷりソロを楽しめる。ベートーヴェン、ブラームス、クライスラーなど。
5/3@紀尾井ホール
http://tempoprimo.co.jp/contents/ticket/gitlis2016.html
♩5/8 <ワンダフル oneアワー> クァルテット・エクセルシオ
ハクジュホールの<ワンダフル oneアワー>にクァルテット・エクセルシオが登場。
桐朋学園大学在学中の結成以来、国内外のコンクールで数々の受賞歴を誇る。世界的にも数少ない常設の弦楽四重奏団として今年活動20周年を迎えた彼らが、弦楽四重奏の名作『アメリカ』、シューベルト『死と乙女』という最強プログラムを聴かせてくれる。
5/8@Hakuju Hall 昼夜2公演
https://www.hakujuhall.jp/syusai/51.html
♩5/11 伊藤寛隆 マックス・レーガー クラリネット作品全曲演奏会
日本フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者の伊藤寛隆が、レーガーの没後100年、その命日に、彼の作品を集めたリサイタルを開く。レーガーのクラリネット作品がブラームを思わせる雰囲気を持ち、知る人ぞ知る。今回はソナタを3曲に、弦楽四重奏を加えたクラリネット五重奏曲も演奏。
5/11@東京文化会館 小ホール
http://www.proarte.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=1540
♩5/12 transit Vol.6 ファミ・アルカイ ヴィオラ・ダ・ガンバ リサイタル
ヴィオラ・ダ・ガンバの新世代を担うスペイン生まれのファミ・アルカイがソロ/アルバムのタイトルにちなむ<〜ア・ピアチェーレ〜>とのタイトルでリサイタルを開く。コンサートでは「役者」であり、聴衆に芝居を観ている気分になってほしい、と語るアルカイのプログラミングは刺激的だ。スペイン、イギリス、フランスのバロックと自身の編曲・作曲の変奏曲からジミ・ヘンドリックスまで。興味が尽きない。
5/12@王子ホール
http://www.ojihall.jp/concert/lineup/2016/20160512.html
♩5/13 <スーパー・リクライニング・コンサート> 石川滋リサイタル
ゲイリー・カーの薫陶をうけ、ジュリアードに学んだコントラバスの名手、石川滋の登場。25年にわたる海外での活躍を経て帰国、2013年に読売日本交響楽団初のソロ・コントラバス奏者に就任した。ソロ楽器としてのコントラバスの魅力をたっぷり味わおう。フォーレ、マスネ、バッハなど。
5/13@ Hakuju Hall 昼夜2公演
http://www.hakujuhall.jp/syusai/53.html
第一生命ホール15周年記念公演として、<室内楽の魅力シリーズ>の第3回は《ブラームス〜若き日の恋》。N響名誉コンサートマスター堀正文が、新旧のN響メンバーによる弦の名手たちとともにジュネーブ国際コンクール優勝の萩原麻未を迎え、ブラームスの若き日の恋に想いをめぐらす作品を並べた。ブラームスはこのあと、6月、9月と続く。
5/14@第一生命ホール
http://www.triton-arts.net/ja/concert/2016/05/14/1783/
♩5/15 東京フィルハーモニー交響楽団第880回オーチャード定期演奏会
バッティストーニの棒でのイタリアもの。映画音楽で知られるニノ・ロータの組曲『道』はフェリーニ監督の映画のために書かれたものをまとめた作品。レスピーギ『教会のステンドグラス』は華麗な彩色を楽しめよう。日曜日の午後を愉悦に満ちた音楽で。
5/15@Bunkamura オーチャードホール
http://tpo.or.jp/concert/20160515-01.php
♩5/15〜22 トッパンホール15周年室内楽フェスティバル
15周年を迎え、サントリー音楽賞を受賞(ホールの主催公演評価での受賞は初)したトッパンホールが、室内楽と歌曲という組み合わせの特別企画で6公演を展開。ヴァイオリンのテツラフを軸に内外第一線のアーティストたちが競演する。
5/15~5/22@トッパンホール
http://www.toppanhall.com/archives/lineup/series1516D.html
本誌バックステージ参照
http://mercuredesarts.com/2016/03/07/back-stage|トッパンホール15周年-室内楽フェスティバル/
♩5/17 ベルリン・フィル スペシャル・アンサンブル~ベルリン・フィルのトップ奏者たちが贈る至高の室内楽〜
珠玉のリサイタル&室内楽として、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のトップ奏者たちが贈る室内楽の一夜。ヴィオラの清水直子など、8人の名手が顔をそろえ、ベートーヴェンの『七重奏曲』など、聞き応えのあるプログラム。
5/17@ヤマハホール
https://www.yamahaginza.com/public/seminar/view/2120
♩5/18 新日本フィルハーモニー室内楽シリーズⅫ
第100回
新日本フィルハーモニー室内楽シリーズⅫ第100回 は荒川 洋(新日本フィル/副首席フルート奏者)のプロデュースで、<北爪道夫の世界~北爪道夫作品集+荒川洋『天の赦すところ』~>。北爪作品7作に新作を加えた北爪の音楽世界を提示する。荒川の管弦劇『天の赦すところ』より宇和島組曲も。
5/18@すみだトリフォニーホール 小ホール
http://www.njp.or.jp/archives/category/program?meta_key=date&pr_year=2016&pr_month=05&pr_day=18
クリスチャン・ヤルヴィが、母国エストニアを代表する作曲家ペルト(1935-)と、ライフワークとして取り組むライヒ(1936-)の作品を指揮。現代作品のなかでも圧倒的な人気を得ている二人の作曲家も80歳を迎えるが、今なお注目の存在。ライヒ『フォー・セクションズ』は日本初演となる。大編成のオケでのミニマル・ミュージック、スリリングだ。
5/18@サントリーホール
https://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/detail.php?id=2944&year=2016&month=5
♩5/19 関西フィルハーモニー管弦楽団第274回定期演奏会
オーギュスタン・デュメイ指揮&ヴァイオリンによるコンサート。モーツァルトとブルッフは、ヴィオラにミゲル・ダ・シルヴァを迎える。シルヴァはパリ国立音楽院でコローに師事。イザイ弦楽四重奏団を結成し、2014年まで輝かしい活動を続けたヴィオリスト。二人の達人の奥義が聴けよう。
5/19@ザ・シンフォニーホール
http://kansaiphil.jp/concert/
♩5/20 アンサンブル・アフタヌーンVol.2 音楽で夢みる午後
若手注目のヴァイオリニスト成田達輝、キャリア豊かなヴィオラ川本嘉子、安定した技巧と音楽性を誇るチェロ趙静、ベテラン・ピアニスト練木繁夫の4人による平日午後のコンサート。軽めのソロやデュオに加え、ブラームス『ピアノ四重奏曲第1番』で練達のアンサンブルを聴かせる。
5/20@オペラシティコンサートホール
https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=415&lang=1
第25回記念ヴィオラスペースが「ヴィオラの誕生!バロックへの回帰」として、大阪を皮切りに名古屋、東京と全8日間の日程で開催される。25年続けて来たシリーズのメモリアル・イヤーにふさわしい企画として、ヴィオラのルーツに戻り、バロック時代の作品を中心のプログラム。バロック・スペシャリスト大槻晃士の協力でバロック奏法へのアプローチにも挑戦。各地で学生との共演、公開マスタークラスも実施される。
5/25@あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
5/27@電気文化会館ザ・コンサートホール
5/31,6/1@上野学園 石橋メモリアルホール
http://www.tvumd.com/program/detail/?event_code=violaspace&program_id=this_time
18回目となる東京オペラシティの同時代音楽企画コンポージアム2016年は、武満徹作曲賞審査員に一柳慧を迎える。一柳のオーケストラ作品演奏会では、代表作で、17年ぶりの再演となる『ベルリン連詩』に加え、自作自演で『ピアノ協奏曲第6番』の世界初演が注目される。29日は作曲賞本選演奏会。
5/25,29@東京オペラシティコンサートホール
https://www.operacity.jp/concert/compo/2016/
邦人作品演奏に熱意を燃やす下野竜也。その指揮で、三善晃『管弦楽のための協奏曲』、矢代秋雄 『ピアノ協奏曲』、黛敏郎『涅槃交響曲』と3人の個性が強烈な光を放つ名作を並べるプログラム。現代の古典たるこれら3作を一度に聴ける貴重な機会は逃せない。ピアノはトーマス・ヘル。
5/27,28@すみだトリフォニーホール
http://www.njp.or.jp/archives/17565
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの全曲録音を終え、2015年に記念の全国ツアーを行った庄司紗矢香が、いよいよ無伴奏作品のリサイタルに挑む。バッハの無伴奏パルティータ、バルトークなどのほか、細川俊夫への委嘱新作も並べた。メナヘム・プレスラーとの共演などで磨かれた彼女の新境地に注目したい。
5/29@神奈川県立音楽堂
http://www.kanagawa-ongakudo.com/detail?id=34001
小菅優の新プロジェクト「ベートーヴェン詣」の第1弾はピアノ・トリオ。5月の全国ツァーで第4番をのぞく6曲に挑戦する。昨年、ピアノ・ソナタ全曲演奏・録音を終えた小菅が、ベートーヴェンの室内楽への新たな旅立ちとなる一歩。気心しれた樫本、ボルケスとのベートーヴェン・プログラム。
5/30@東京オペラシティコンサートホール
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=542/