注目のコンサート|2017年10月

♩10/1 ジャン=ギアン・ケラス バッハ無伴奏組曲 全曲演奏会

ケラスが得意とし録音も残しているバッハの無伴奏チェロ組曲。昨年6月には杉並公会堂でその全曲演奏会が開催され大変な好評を博したが、早くも同一プログラムで浦安音楽ホールに登場。既にその素晴らしい音響効果が大きな話題となっている同ホール。昨年聴かれた方もそうでない方も、303席のこの親密な空間でその至芸を堪能されたい。
10/1@浦安ホール
http://www.urayasu-concerthall.jp/ev_calendar/?mc_id=8291

 

 

 

♩10/1 金子陽子 フォルテピアノ・リサイタル

パリ在住、国際的に活躍するピアニストで、室内楽、フォルテピアノ奏者としても高い評価を受けている。今回は西方芸術振興財団所有、故小島芳子愛奏のフォルテピアノでモーツァルト、ベートーヴェンを聴かせる。イヴォンヌ・ロリオ、ジョスファン・インマゼール、メナヘム・プレスラーらの薫陶を受けた香り高いピアニズムとファンタスティックなアプローチに耳を傾けたい。
10/1@藤沢リラホール
http://www.fujisawalyra.com/271.html

 

 

 

♩10/1 シュニトケ&ショスタコーヴィチ プロジェクトⅠ

トッパンホール17周年バースデーコンサートは<シュニトケ&ショスターコヴィチ プロジェクトⅠ 室内楽」。ソ連の作曲家二人の作品とそこに込められた深層心理をたどりつつ、20世紀芸術のひとつの在りようを見つめようというこのプロジェクト、初回は日本の若き旗手、北村朋幹pf、山根一仁vnにモルゴーア・クァルテットという布陣。刺激的だ。
10/1@トッパンホール
http://www.toppanhall.com/concert/detail/201710011700.html

 

 

 

♩10/4 没20年 黛敏郎メモリアルコンサート

没後20年、生誕88年となる黛敏郎のメモリアルコンサート3回シリーズの3回目。あまり演奏される機会のない作品が並んでいるので聞き逃せないコンサート。
大谷康子vn、岩見玲奈perc、オーケストラ・トリプティークで、バレエ「ザ・カブキ」より、映画音楽メドレー、交響詩「立山」より、など初演曲が並ぶ。
10/4@豊洲文化センター
https://www.3s-cd.net/concert/mm/vol-3/

 

 

 

♩10/5 木下牧子 作品展4 ピアノ・プラス

声楽・合唱曲のイメージが強い木下だが、08年の第3回<室内楽の夜>ではその室内楽での力量を示した。今回はピアノをめぐる室内楽作品ばかりを集めたコンサート。比較的最近の曲が並び、すべて異なる編成によるもの。「2台ピアノのための新作」に注目したい。
10/5@東京文化会館小ホール
http://www.shin-en.jp/schedule20171005/index.html

 

 

 

♩10/5〜7 アジア オーケストラウィーク2017

アジアの多様で豊かな文化・伝統をオーケストラから体感、というアジア オーケストラウィークは今年で16年目。上海フィルハーモニック管弦楽団が芥川也寸志を、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団が武満徹を、関西フィルハーモニー管弦楽団がビゼーを、とバラエティに富んだ3夜の東京公演。いわき公演では関西フィルとマレーシア・フィルの合同演奏でブラームスが用意されている。アジアのオーケストラの「今」を知ろう!
10/5~7@東京オペラシティ コンサートホール
10/8@いわき芸術文化交流館アリオス
http://www.orchestra.or.jp/aow2017/

 

 

♩10/6 石上真由子ヴァイオリン・リサイタル

高校2年での日本音楽コンクール第2位をはじめ、国内外のコンクールで入賞を果たすとともに、長岡京室内アンサンブルのメンバーとして室内楽にも積極的に取り組むなど、幅広い活動を行なっている石上真由子のソロ・リサイタル。ピアノを受け持つのは、室内楽に定評があり、これまでにも石上とペアを組んできた船橋美穂。古典から近代までの意欲的なプログラムに、さらに成長した音楽を期待したい。
10/6@京都・青山音楽記念館バロックザール
http://barocksaal.com/concert_schedule/concert20171006.html

 

 

 

♩10/6〜9 ルツェルン祝祭管弦楽団 2017年来日ツァー

リッカルド・シャイー率いるルツェルン祝祭管弦楽団の来日ツァー、プログラムはベートーヴェン、ストラヴィンスキーとオールR・シュトラウスが組まれる。世界の腕っこきメンバーが参集するこのオーケストラの華麗なサウンドに酔おう。この公演直前に<ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン>(9/19〜10/4)ARC NOVAが六本木に出現する。
10/6,7@サントリーホール
10/8@ミューザ川崎シンフォニーホール
10/9@京都コンサートホール
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=615/

 

 

♩10/7、10 エベーヌ弦楽四重奏団

彼らはただの弦楽四重奏団ではない。超・弦楽四重奏団である。難関ARDミュンヘン国際コンクールの室内楽部門で優勝という圧倒的な実力を持つ彼らは、しかしクラシックだけを演奏することに飽き足りなかった。今回のHAKUJU HALL2公演は「CLASSIC PROGRAM」と「CLASSIC+JAZZ PROGRAM」。前者ではハイドン、フォーレ、ベートーヴェンを、後者ではモーツァルトとベートーヴェンを前半に、セロニアス・モンク、チャールズ・ミンガス、そしてブラッド・メルドーらのジャズを演奏。「ジャズ・バンドへ自在に変容することができる弦楽四重奏団」(ニューヨーク・タイムズ誌)の真価をしかと確かめられたい。
10/7,10@HAKUJU HALL
https://www.hakujuhall.jp/syusai/115.html

 

♩10/9 男声合唱団クール・ゼフィール第11回演奏会

現代合唱の地平を開拓し続ける西川竜太率いる男声合唱団クール・ゼフィール、今回も渋谷由香、星谷丈生、金井勇、神長貞行と、30代のまだ若手作曲家から中堅・ベテランを揃えての演奏会である。いつも通り、また新しい音楽と出会えるだろう。楽しみだ。
10/9@JTアートホールアフィニス
http://choeurzephyr.wixsite.com/choeurzephyr/concert

 

 

 

♩10/12 ノルウェー・アークティック・フィルハーモニー管弦楽団

世界的なトロンボニストであり指揮者としても活躍するクリスチャン・リンドバーグ率いる世界最北端の“北極オーケストラ”、ノルウェー・アークティック・フィルハーモニー管弦楽団は2009年創立と若い。来日公演ではP・ヤブロンスキーがグリーグの「ピアノ協奏曲」を聴かせる。成長著しい北の星、足を運んでみたい。静岡(10/11)、広島(10/14)、福岡公演(10/16)も。
10/12@東京文化会館大ホール
http://www.proarte.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=1751

 

 

 

♩10/14、15 アリーナ・イブラギモヴァvn セドリック・ティベルギアンpf デュオ・リサイタル

ピリオド楽器とモダン楽器の双方をこなし、バロックから現代まで幅広いレパートリーを持つアリーナ・イブラギモヴァが、再び日本に登場。ロン=ティボー国際コンクールで優勝したセドリック・ティベルギアンとのコンビは、ベートーヴェン、モーツァルトのチクルスですでに東京の聴衆にはお馴染みとなったが、関西では初めてのリサイタルとなる。モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの名曲を前に新たなファンを獲得することは間違いない。
10/14@兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール
10/15@京都青山音楽記念館バロックザール
http://www1.gcenter-hyogo.jp/contents_parts/ConcertDetail.aspx?kid=4293513319&sid=0000000001
10/17@王子ホール(シューベルトの夕べ)
http://www.ojihall.jp/concert/lineup/2017/20171017.html

 

♩10/17 高橋アキ ピアノリサイタル2017

大家ぶらず、ますます若い演奏を届けてくれる高橋アキ、今回は彼女に献呈された尹伊桑の静謐さと激情が混在する作品、フェルドマンの瞑想的作品、そしてシューベルトの舞曲と遺作の即興曲である。一見するとバラバラのように思えるこれらの作品群が高橋によってどんな姿を現してくるのか実に興味深い。
10/17@豊洲シビックセンターホール
http://www.camerata.co.jp/concerts_events/detail.php?id=221

 

 

 

♩10/20 パーセル・プロジェクト オードとアンセム〜声楽芸術の結晶
2009年に結成されたパーセル・プロジェクト、作曲家の時代の楽器、時代様式による演奏で評価を得ている。今回は声楽作品、オードとアンセムを取り上げる。プロジェクトの代表でもある青木洋也を含む、古楽の分野で活躍している声楽家8名と弦楽、オルガンの構成で演奏される。まとめて演奏される機会はあまりないので、大いに期待したい。
10/20@ハクジュホール
https://www.facebook.com/events/414143108959002/

 

 

 

♩10/21 小川典子 ピアノ・リサイタル

直木賞作品「蜜蜂と遠雷」のモデルとなった浜松国際ピアノコンクール、中村紘子亡き後審査員長を務める小川典子はミューザ川崎シンフォニーホールのホールアドヴァイザーでもある。その小川の企画「Noriko’s Day」の第5回は<デビュー30周年記念〜日本と英国の架け橋>。第9回コンクール課題曲となった山根明季子「イルミネイテッドベイビー」をどうさばくかも楽しみ。
10/21@ミューザ川崎シンフォニーホール
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/calendar/detail.php?id=2088&y=2017&m=10

 

 

 

♩10/22 東京バロック・スコラーズ 第14回演奏会 バッハとルター

新国立劇場合唱団指揮者として知られる三澤洋史が擁する演奏団体の定期演奏会。ルターの95か条の提題から500年、宗教改革を記念するコンサートの1つとしても興味深い。作曲家でもあるルターの作品をバッハが編曲したものを集め、ルターの世界とバッハの世界、両方を堪能できる。
10/22@川口総合文化センター・リリアメインホール 15時
http://misawa-de-bach.com/modules/bulletin/article.php?storyid=72

 

 

 

♩10/26 會田瑞樹 ヴィブラフォン・ソロリサイタル〜はじまりの場所で

2012年デビューから5年目、同じ場所に立ちかえってのソロ・リサイタルは委嘱世界初演曲4作(山根明季子、清水一徹、稲森安太己、間宮芳生)と、これまでの委嘱作3作(湯浅譲二、薮田翔一、権代敦彦)が並ぶ。セカンドアルバムに収録された作品がライブで聴けるのも楽しみ。
本誌:注目の1枚
http://mercuredesarts.com/2017/06/13/cd-aida_vibraphone-okayama/
10/26@杉並公会堂小ホール
http://mizukiaita.tabigeinin.com/AMHp-schedule.html

 

♩10/26 エディタ・グルベローヴァ ソプラノ<オペラ名曲を歌う>
昨年12月に70歳、古稀をむかえた名ソプラノ、毎年のように来日しオペラの舞台に立ち、リサイタルを行っている。今年も《ランメルモールのルチア》への出演の合間に、このコンサートが予定されている。コロラトゥーラの技術を必要とする曲目の並んだプログラム、中でもドニゼッティの《アンナ・ボレーナ》や《ロベルト・デヴリュー》は彼女の表現力が発揮されるであろう。
10/26@すみだトリフォニーホール
http://www.concertdoors.com/news/719/

 

 

 

♩10/27、28 ハイナー・ゲッベルス×アンサンブル・モデルン 「Black on White」

ミュージック・シアターなどの舞台作品で独創的な世界を追求してきた作曲家、ハイナー・ゲッベルスの《Black on White》が京都国際舞台芸術祭2017のプログラムに登場する。世界有数の現代音楽合奏団、アンサンブル・モデルンのために書き下ろされた本作は、これまで各地で上演され高い評価を受けてきた。奏者が同時にパフォーマーともなり、ジャンルを超えた多彩な音楽とともに作り上げていく舞台は、観る者に新たな音楽=舞台芸術の世界を提示することだろう。
10/27,28@京都芸術劇場春秋座
http://k-pac.org/?p=3751

 

♩10/27、28 札幌交響楽団 第604回定期演奏会

チェコ生まれ、86歳ラドミル・エリシュカの最後の来日公演となる。プログラムはスメタナ、ドヴォルジャーク、リムスキー=コルサコフで、札響との出会いとなった思い出の曲「シェエラザード」を再び札響と共に演奏することを強く希望したとのこと。今年3月の札響東京公演でのシューベルト、ブラームスの名演も記憶に新しいが、その締めくくりの響きを胸に刻んでおきたい。
10/27,28@札幌コンサートホール Kitara
http://www.sso.or.jp/concerts/2017/10/604/

 

 

 

♩10/28 東京交響楽団 川崎定期演奏会第63回

今回の指揮者、アイスランド出身のダニエル・ビャルナソンは近年ではタルコフスキーの映画「惑星ソラリス」に寄せる音楽が話題を呼んだ作曲家でもあり、ポストロック、エレクトロニカなどを経由して現在のポスト前衛的音楽にたどり着いたという異色の経歴を持つ才人である。そんな彼の自作自演も興味深いが、また神尾真由子とのショスタコーヴィチVn協とリムスキー=コルサコフ「シェエラザード」がどんな響きで我々の前に姿を現すのか、心して臨みたい演奏会である。
10/28@ミューザ川崎シンフォニーホール
http://tokyosymphony.jp/pc/concerts/detail?p_id=MPPQKW1IGkk%3D&month=10

 

 

♩10/28 ウィークエンドコンサート 室内楽の魅力 白井光子(メゾソプラノ) & ハルトムート・ヘル(ピアノ) リート・デュオ<女の愛と生涯>

今年5月に古稀を祝った白井光子、この日のプログラムはシューマンとヴォルフの歌曲、彼女の歌詞を明確に聴かせる歌い方に合った曲。特に《女の愛と生涯》は若いころから取り上げてきた曲、リート・デュオとして長年活動してきたハルトムート・ヘルとともに人生を振り返るようなものとなるだろう。
10/28@第一生命ホール
http://www.triton-arts.net/ja/concert/2017/10/28/2349/

 

 

 

♩10/29 N響ピクニックコンサート<代々木公園開園50周年・NHK音楽祭第15回記念>

代々木公園開園50周年およびNHK音楽祭第15回記念の特別企画として行われる、フル・オーケストラによる野外コンサート。ベルリン・フィルやウィーン・フィルは、毎年このようなピクニックコンサートを行っており、映像は世界中で見られている。野外で行われるということもあり、選曲面での配慮もなされ、多くの人がホールで聴く場合とは違う、リラックスした雰囲気で楽しむことができるだろう。NHK交響楽団がこれを機会に恒例のものとしてくれたら、クラシックの聴衆の幅も拡がるのではないか。
10/29@代々木公園中央広場特設ステージ
http://www.nhkso.or.jp/news/18567/

 

♩10/30 作曲家の個展Ⅱ2017 一柳慧×湯浅譲二

昨年から新シリーズとして日本人作曲家二人を選び、新作委嘱とプロデュースを依頼する形になった<作曲家の個展>、第2回となる今回は一柳 慧・湯浅譲二。二人の企画は、同一編成で書かれたピアノ協奏曲と、それぞれにとって集大成となるオーケストラ新作の競作となった。いずれも80歳を超えた大家だがアグレッシブな一夜となることを期待したい。
10/30@サントリーホール
http://www.suntory.co.jp/news/article/sfa0021.html