撮っておきの音楽家たち||シモーネ・ヤング|林喜代種

シモーネ・ヤング(指揮者)
             
2017年6月18日 東京芸術劇場
photos & text by 林喜代種(Kiyotane Hayashi)

女性指揮者の第一人者であるシモーネ・ヤングが読響と初共演した。シモーネ・ヤングは指揮者を目指す女性音楽家の大きな目標の存在であろう。
オーストラリアのシドニー出身である。シドニー音楽院で作曲、指揮、ピアノを専攻。オーストラリア・オペラで名匠マッケラスに学。1985年シドニー・オペラハウスでデビュー。また早くからドイツ語圏の歌劇場で地道なキャリアを積んで来た。昔ながらの「たたき上げ」で豊富な現場体験から何ものにも代えがたいものを持っている。この凄腕がウィーン国立歌劇場などの超名門の常連となり、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル等一流オーケストラとのデビューを果たしている。そしてドイツ屈指のオペラ・ハウス、ハンブルク国立歌劇場の総裁・音楽総監督およびハンブルク・フィルの音楽総監督のポストを2005年から2015年までの長い期間務める。
ワーグナーとR.シュトラウスを得意とし、ウィーン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ハンブルク国立歌劇場で「ニーベルングの指輪」を上演させた。そしてバイエルン国立歌劇場で「エレクトラ」「サロメ」「影のない女」で絶賛された。東京二期会でもオペラを指揮している。今回指揮した読響ではブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第1番」を鬼才ネマニャ・ラドゥロヴィチのヴァイオリンとの息の合った演奏で聞かせ、大いに沸かせた。